・会話術の本を読んで実践しても会話が盛り上がらない。
・会話術の本の通り「質問をして相手の会話を聞く」ことに徹してると、自分がつまらない。
・話し方ハウツー本の通りやると、1回目はうまくいくけどそれ以降は効果がない。
そんな経験はないですか?
もくじ
会話術のテクニックだけでは会話は盛り上がらない
これは実体験なんですが、会話のテクニックを身につけていざ人と会話してみると、最初のうちは相手も楽しそうだし、だんだん相手の話は広がっていくしこれはいいぞと思ってたんですね。だけど会話が続けば続くほどなんだか雰囲気がどんどん盛り下がっていく…。という感覚に陥りました。
「興味のない話も聞きましょう」
「質問しましょう」
「あいづちを打って気持ち良く喋らせましょう」
会話術の本に書いてあることはやっているし、それによって相手は自分の話をペラペラしゃべってくれてる。やってることは間違ってないはずなのに、なぜか会話が盛り上がっていかない…。
そんな悩みを抱えていた時、田中泰延さんの著書『会って話すこと 人生が変わるシンプルな会話術』を読んで腑に落ちました。
≪原文抜粋引用≫
本書を制作するにあたって、ダイヤモンド社の編集者であり、あまりよく知らない人なのだが今野?とかいう人が、「会話術とか話し方の本は市場が大きいんです!」といかにも金欲しそうな勢いで言ってきた。それならその市場に参入しよう!とわたしは金欲しさにほんの40冊ほどそのジャンルのハウツー本を買ってみたのだが、なるほど10冊ぐらいは週十万部、100万部突破というような大ベストセラーである。
さぞ素晴らしいことが書いてあるのだろうとタイトルを見てみると、『得する』『超一流』『9割』『稼ぐ』『1分』『雑談』『人を操る』などの言葉が並ぶ。本書のタイトルも『30秒で人を操り1億円稼ぐ超一流の雑談術が10割』にすれば500万部はいける。1分でどうにかする本の倍だし、9割の本から1割増量している。売れないわけがない。もし本書の表紙に違う題名がついていたらそれはミスプリントの可能性がある。急いでもう1冊買って確かめてほしい。
そうそうたる会話術・話し方のベストセラーの中身は、どれも「相手に関心があると思わせる質問の仕方」「相手に絶対に伝える」「あいづちの打ち方」…どの本もそっくりなのだ。まぁ、とにかくテクニック論である。1冊ずつ紹介して笑おうかと思ったが、やめた。その代わり本書で全部逆のことを書いた。『人を操る○○』などという題名の本を買う人、どう考えても操られて本を買わされているのはその人自身だろう。ハウツー本を買ってしまう人の心理には「トクをしたい」だけでなく、ひいては「人間およびこの世界への不信感」がある、と思う。
会話はテクニックではない。話し下手だけど信頼できる人、ぶっきらぼうだけど愛せる人、なにを言ってもすべるけど可愛く思える人、きっとあなたのそばにもいるだろう。本書にもテクニック論は乗っていない。しかし信頼されて愛され可愛がられる本でありたいと願う。
『会って話すこと 人生が変わるシンプルな会話術』田中泰延
会話術のテクニックを身につけても、それだけではコミュニケーションはうまくいかない。
たしかに会話術の本はだいたい書かれていることは同じです。だからこそ僕も「こうやることが正しんだ!」と自信を持って実践していたわけですが、おそらく僕は相手と会話することよりも、会話術のテクニックにしか関心がなかったんですね。
相手がどんな話をしてるかとかどんな様子かよりも、
「あいづちをうつ」
「オウム返しをして聞いてるアピール」
「自分語りを極力しない」
「質問をして話させる」
そういうテクニックばっかりに気を取られていたわけです。
そうやってると、相手も馬鹿じゃないのでだんだん気づいてきます。「ああ、この人私に関心ないんだな」って。
だから相手と自分の間の会話は全部フワフワ宙に浮いてる感じで盛り上がらない。結果的に自分も相手も気持ち良くないまま終わってしまう。
会話術やテクニック論の通りにやってるのにうまくいかないという方は、ぜひ一旦テクニックを脇に置いて、相手と普通に会話してみてください。
まとめ
あまりにテクニックに気を取られていると相手にそれを見透かされます。
もし会話術は身につけたし実践もしてるのに上手くいかない…という方は、テクニックはあくまでも補助と思ってみてください。