まどか26歳、研修医やってます!あらすじ&ネタバレ感想レビュー 1話~全話

原作水谷緑
コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』
脚本前川洋一、船橋勧、松井香奈、村野玲子、原野吉弘
演出井村太一、山本剛義、大内舞子
  キャスト                芳根京子、鈴木伸之、高橋ひかる、大西流星、佐藤隆太、木村多江、奥田瑛二 ほか
あらすじ医師1年目のイマドキ研修医・若月まどか(芳根京子)。
昔から勉強ができたため、周囲におだてられ医学部に入学。
研修医の第一歩を踏み出したものの、令和の働き方改革で変わりゆく医療現場のまさかの逆境に戸惑いを隠せない。
研修医の2年間は、医師として女子としての人生の2大選択が一気に訪れる大切で大変な時期であるが、「なんとかなるっしょ!」が口癖ののん気なまどかは、同期の研修医たちと日々過ごす中で自分の仲間が将来のビジョンや考えをしっかり持っていることに驚きを隠せずあたふたしてしまう。

悩みが尽きない限られた2年間という歳月の中で、イマドキ研修医のまどかは、数々の試練と立ち向かいどう成長していくのか。

引用元:『まどか26歳、研修医やってます!』公式HP
放送局TBS系列
放送時間火曜日 22:00~

ポイント①

今作で主演を務めるのは芳根京子さん。
芳根さんがTBSで主演を務めるのは、2015年7月期に放送された、自身初の主演作品『表参道高校合唱部!』以来およそ10年ぶり。
キー局ゴールデン帯連ドラの主演を務めるのは、2023年4月期放送の日テレ制作ドラマ『それってパクリじゃないですか?』以来およそ2年ぶり。

ポイント②

今作で脚本を務めるのは前川洋一さん。
前川さんはWOWOW制作ドラマの脚本を多数手がけています。
中でも『アキラとあきら』や『正体』など、原作のある脚本を多数執筆。
今作『まどか26歳、研修医やってます!』もまた、2015年にKADOKAWA発売された同名のコミックエッセイ作品が原作です。

この記事では『まどか26歳、研修医やってます!』の各話あらすじ紹介と、感想レビューをしていきます!

まどか26歳、研修医やってます! 1話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

1話 あらすじ

研修医1年目の若月まどか(芳根京子)は、清桜総合病院での勤務が始まった矢先に、院内のコードブルー現場に遭遇。
そこで謎の男・角田茂司(奥田瑛二)に声をかけられるままその場に誘われ、至近距離で先輩医師たちの迅速な対応を目の当たりにし感動していた。

しかし、研修医生活が始まると勤務時間は9時5時、ノーハラスメントという清桜総合病院での“お客様待遇”にモヤモヤが募る。

一方、外科医の西山正樹(赤堀雅秋)や救命救急センター長の城崎智也(佐藤隆太)、内科医の手塚冴子(木村多江)らベテラン医師たちも、医師不足という現状、研修医たちの未熟さに対する苛立ちをグッと抑えながら指導に当たっていた。

そして同期の研修医・尾崎千冬(髙橋ひかる)、五十嵐翔(大西流星)、桃木健斗(吉村界人)、横川萌(小西桜子)と共に、“スーパーローテーション”と呼ばれる仕組みのもと、各科を回る研修が始まる。最初に外科へ配属されたまどかの指導医は、外科医の菅野尊(鈴木伸之)だ。しかし現実は希望とは裏腹で、点滴の針がうまく刺せない、手術中にトイレに行きたくなる、おまけに看護師に間違われるなど、立ち塞がる壁は多かった。

そんなある日、担当となった入院患者・湯川茜(田中真弓)のもとを訪れるまどか。
腰の痛みを訴える茜に、菅野に相談しようとまどかが提案すると「寝違えただけだから大丈夫」と言われてしまう。
だが、それが後に大変な事態に発展してしまい……。

引用元:Tver

1話 感想レビュー

1話を観た率直な感想は「想像以上に面白い!」ということ。
これはあの時の感覚に似ている…。
そう、あの日テレ制作ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』を観たときの感覚…。

「研修医」がドラマで取り上げられることはままあることだ。
オーソドックスな展開といえば、
・主人公がやる気に満ち溢れていて空回る
・想像以上にやることがてんこ盛りで、仕事に追われる
・先輩や同僚たちにもまれ、たくさんの失敗を経て成長していく
こんなところだろう。

しかし今作は毛色が違う。
そもそも主人公が医療にさほど関心がない。(笑)
主人公・まどかが医師を目指したのは、子どもの頃にたまたまテレビで観ていた医療モノの人形劇内のセリフに感化されたから。
「人を救うために!!」などという強い気持ちは持ち合わせていない

そんなゆるい感じで医師になったのは、まどかだけではない。
同じく研修医として働く千冬や萌もまた、
「医者になったら結婚できない!研修医の内に結婚して子どもも産んでおきたい!」
など、仕事よりも自身のワークライフの充実が大切だと思っている

医師不足に悩む病院側は、とにかく研修医を辞めさせないことに必死。
嫌々、研修医を「お客様扱い」する医師たち。

…と、そういった現代の「研修医事情」をコミカルかつリアルに描いているのだ。

まさに「交番勤務事情」をコミカルかつリアルに描いていた『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』に近しいものを感じる。
『ハコヅメ』が好きな人なら、おそらく今作も面白く観られるはず。

まどか26歳、研修医やってます! 2話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

2話 あらすじ

研修医としてあっという間に1ヶ月半が経ちながらも未だ悪戦苦闘中のまどか(芳根京子)は、砂田直人(渡邊圭祐)とのデートで楽しく野球観戦…のはずが、頭は仕事のことで一杯。
ビールを煽りながらも、資料を開いてベテラン医師から言われたことを愚痴っていると、応援に集中できないと砂田から苦言が。
2人は険悪なムードになってしまう。

翌朝の出勤中、デートで起きたことを千冬(髙橋ひかる)、五十嵐(大西流星)、萌(小西桜子)に相談するまどか。
そこへ桃木(吉村界人)が合流し、朝のカンファレンスでの報告準備は出来ているのかと尋ねられ、まどかは顔面蒼白になる。
申し送りにあった「資料を暗記し空でプレゼンする」という、清桜総合病院にある“地獄のカンファレンス”ルールを読み飛ばしていたのだ。

付け焼き刃で暗記しようとしたものの、演台に上がってベテラン医師たちの視線を一身に受けた瞬間に頭の中が真っ白になってしまい…!?

引用元:Tver

2話 感想レビュー

代々受け継がれる「最近の若い奴は」「俺たちの時代は」は、やっぱりイヤミったらしくてムカつく

社会人経験のある人だったら、おそらく誰もが一度は耳にするであろう枕詞「最近の若い奴は」と「俺たちの時代は」。いやはや伝統芸能ですね。

ご存じでした?

実はこの言葉、さかのぼれば古代ギリシャ時代でも使われていたらしいです。日本では、「枕草子」や「徒然草」にも似たような言葉が書かれているんだとか。いや~長い歴史の中でいつの時代も”若者”たちは「最近の若い奴は…」と言われ続けてきているんですね…。

ただ、そういったイヤミが実は重要な助言だったりするから無視できない。

ドラマではこんなシーンがありました。
上司から「担当患者以外のカルテを覚えることが、俺たちの時代じゃ当たり前だった」と言われたまどかは、「なんでいちいち覚えなきゃいけないの?電子カルテに全部書いてあるじゃん」と心の中で噛みつく。
ところがある日、病院のシステムがダウン。電子カルテの類が見られなくなってしまう事態が発生。自分の患者のカルテすらまともに覚えていない研修医たちは、電子カルテが見れないことには仕事にならない。
そんな中、上司たちは自分の担当患者はもちろん、担当ではない患者の状態もちゃんと把握しており、電子カルテを見なくても問題なく診察していく。

研修医たちは、上司たちの言う「俺たちの若い頃は…」「俺たちの時代は…」という枕詞にウンザリしていたものの、この時ばかりは「俺たちの時代もあなどれないな」と思い知ることになる…という展開。王道といえば王道なんだけど、なんだか身に染みたなぁ。『普段は鬱陶しいけど、経験を重ねているだけあって頼りになる上司』をうまく描いていたからだろうか?
ドラマを観ながら何度も「あ~わかるわ~」と言ってしまいましたよ。

とはいえ。
やっぱり「俺たちの時代は」という枕詞はイヤミったらしくてムカつく。
普通に「電子カルテが突然使えなくなることもあるから、カルテはきちんと記憶しておいてね」と言ってくれればそれでいいのに、とも思うんですけど…いかがでしょう諸先輩方。

まどか26歳、研修医やってます! 3話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

3話 あらすじ

新たな科に配属されたまどか(芳根京子)と同期の研修医たち。

消化器内科に配属されたまどかの目の前では、指導医・冴子(木村多江)と外科医・西山(赤堀雅秋)が患者の治療方針を巡り、壮絶な舌戦を繰り広げていた。
ドラマのようなやり取りに羨望のまなざしのまどかだったが、実際の冴子の指導はとても厳しいものだった。 だが、ランチタイムには看護師や他スタッフと楽しく会話して過ごす冴子。その輪に加えてもらったまどかは、冴子に意外な一面もあることに気づいていく。

そんな中、まどかは腹痛を訴える外来患者・中山勇人(小久保寿人)の診察に立ち会うことに。
付き添ってきた妻・美波(田畑智子)や幼い娘との仲睦まじい光景に笑みをこぼすが、その後の検査結果で、医師として決して逃げられない辛い現実と直面することに…。

引用元:Tver

3話 感想レビュー

医療ドラマでは避けて通れないもの。それは患者の死

特に「研修医」や「新人ナース」の物語を描く場合、必ずと言っていいほど患者の死が描かれるものです。それはコメディドラマでも変わらない。
過去の医療コメディ作品でいえば、『ナースのお仕事』(フジテレビ系)はゴリッゴリのコメディだったけど、患者の死がしっかり描かれていました。

「患者の死」というのは、なんとなく仕事をこなしている研修医や新人ナースたちに対して、「病院と言う場所がどういう所なのか」「医療という仕事はどういうものなのか」ということを、改めて考えさせる力があるんですよね。
なので3話の『まどか』は、研修医たちが医療に改めて向き合う真面目な回だった印象。

亡くなってしまうことがわかっている患者さんと、その家族たちとどう接していくか。悩みながらも懸命に自分のできることを考えるまどか。彼氏に浮気されていたショックもそっちのけで、患者に向き合うまどかは、すでに立派な医療従事者!

五十嵐(大西流星)の人間関係構築力がすごい!

3話は「同期の絆」も描かれていましたね。

医師の仕事に対してどこか舐め切った態度を取る桃木(吉村界斗)と横川(小西桜子)。医師の仕事に対してわりと真剣に向き合うまどかと尾崎(高橋ひかる)。両社は、互いの考え方の違いに度々衝突する。そしてその仲裁をする五十嵐(大西流星)。
まあ5人も人間がいれば、そりゃあ対立することもあるよねぇ。同期は友達ではないし。いや、友だちとだってケンカするわけだし。でも最終的には仲直りして、前よりももっと仲が深まるっていうね。お約束なんだけど、実際そういうもんですよね。

それにもしても五十嵐の人間関係構築能力が素晴らしすぎる。たぶん一番大人。
言い合いになりそうな空気を察したら、「そういえばさぁ、」と別の話題を振ったり。落ち込んでいる様子の人がいたら「どうした?」とさりげなく声をかけたり。空気を読む能力すごい。五十嵐はどこでもやっていける。

まどか26歳、研修医やってます! 4話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

4話 あらすじ

まどか(芳根京子)の3科目となるスーパーローテーション先は泌尿器科。新たな指導医は、清桜総合病院の泌尿器科を国内トップクラスに押し上げ、院内では「神」と呼ばれている角田(奥田瑛二)だ。
早速、角田と共に外来患者の診察を行うも、下半身の診察ということもあり、まどかは男性患者からのセクハラまがいの発言に辟易する。
さらに、その様子を見た冴子(木村多江)から「女子か、医師か」と禅問答のような問いを突きつけられ、頭から離れなくなってしまう。

そんな中、外資系の金融コンサル会社で働くいわゆる“バリキャリ”の成田友梨(佐々木希)が、泌尿器科の外来を訪れた。男性医師に対する困惑を見てとった角田は、まどかに診察を任せて席を外す。
戸惑いながらも友梨と向き合うまどかだったが、のちにその病状を巡って葛藤を抱くこととなり…。

角田がまどかに診察をゆだねた真の目的、そして冴子から受けた問いにまどかが出した答えとは?

引用元:Tver

4話 感想レビュー

女子か医師か

男性患者にセクハラまがいの言葉をかけられ辟易してしまうまどか。
まどかだけでなく、看護師や介護士などエッセンシャルワーカーの多くが直面する壁だと思うのです。

冴子(木村多江)からの「女子か、医師か」という問いに対して、最終的にまどかは「医師であると同時に女子なんだって思いました。女性の医師にしかできない仕事もあるから」という答えに行き着きました。

女性であるからできること。医師であるからできること。女性医師であるからできること。
白か黒かで語れる問題ではない。どんな仕事も良い部分もあれば嫌な部分もあるもの。そことどう折り合いをつけていくかが大事なわけですね。

自分には何ができるだろうか?

今作を観ていると、「自分には何ができるだろうか」と考えることが、働くうえでいかに大切かということを思い知らされる。

清桜総合病院で「神」と呼ばれている角田(奥田瑛二)の言葉が響きました。

不治の病だった腎不全も透析の発達により長く生きられるようになった。ところが週3日の病院通い、それも毎回半日以上かかることから、ある患者が「こんなことなら死んだ方がましだ」と漏らす。
それを聞いた角田は思う。「僕にはそのつらさが理解できていなかった。そこで考えた。自分には何ができるだろうか?そして思ったんだ。患者さんにドラマを作るのはどうだろう?」と。

なんでもない毎日が続く透析の患者だからこそ、「日常のなかで刺激的な何かを見つけてもらえないだろうか」という想いで、出会う患者さんたちに声をかけていた角田。
患者さんの気持ちを変えたいなら、患者さんに「気持ちを変えてくれよ」と思うのではなく、まずは自分が動いてみる。そうしなければ患者さんの気持ちは変わらない。

これはどの仕事にも言えることですよね。「自分には何ができるだろうか?」という気持ちが結果的に良い仕事につながる。

まどかは角田の言葉をヒントに、手術の後はストーマ(人口膀胱)をつけなければいけないことを知り手術を受けたがらない成田友梨(佐々木希)に、ドラマを作ろうと思い立つ。
まどかは、友梨が好きなプロレス選手の復帰戦を一緒に観戦し盛り上がる。
友梨は、再びマウンドに立ったそのプロレス選手と自分を重ね合わせ、手術を受けることに決めた。

まさに「自分には何ができるだろう?」という気持ちが良い仕事につながったわけだ。

働く楽しさを改めて思い出させてくれる今作は、仕事でなにかぶち当たったときにもう一度見返したい。

まどか26歳、研修医やってます! 5話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

5話 あらすじ

砂田(渡邊圭祐)とベイスターズの日本一を嚙み締めたまどか(芳根京子)は、ローテーションで既に3つの科を経験したことで、次なる研修先の救急センターも「なんとかなるっしょ」と気楽に考えていた。
だが、一緒になった千冬(髙橋ひかる)といざ現場に臨むと、そこはまるで戦場。
城崎(佐藤隆太)をはじめとする医師や看護師が目まぐるしく動き回る中、まどかも千冬も何をすればいいのか分からない。

ふり出しに戻ったような感覚に陥ったまどかは、救急搬送されてきた患者のルート確保を指示されるも、点滴の針を血管に通すことができず、突如“点滴スランプ”に。
それ以来、救急での研修に身が入らないまどかに、城崎は「なぜ医者になったのか」と問うのだった。
そんなまどかを菅野(鈴木伸之)は、救急あるあるだと励ますが…。

そうした中、クリスマスイブに当直となったまどかの前に救急搬送されてきた患者が思いもよらない人物で…!?
一方、千冬たち研修医メンバーは、各々の思惑が交錯する中、イブの夜を過ごすことになる。

引用元:Tver

5話 感想レビュー

救急センターは社会の縮図

自ら飛び降りて重症な人。銃創の患者。日本語がわからない外国人観光客。オーバードーズで意識不明の若者。救急センターに次々と運ばれて来る人たちを見れば、日本の社会の縮図が見えてくる。

救急センターでは患者が運ばれてきたその瞬間、すぐさま診断を下さなくてはいけないため、豊富な知識と経験が要求される。一瞬でも気を抜けば事故につながるそこはまさに戦場。
その中にいきなり放り込まれたまどかは、おろおろするだけで何もできない。さらに環境にひるんでしまったのか、これまでできていたことさえできなくなってしまう。

終始彼女のもどかしい気持ちががひしひしと伝わってくる回だった。

自分の心に意識が向きすぎていると何事もうまくいかない

うまくいかない時って、たいてい自分のことばかり考えている時なんですよね。

まどかは救急センターに来てから、今までできていたことができなくなってしまったことに焦ってしまった。そうして自分の心にばかりフォーカスした結果、患者さんのことを考える気持ちがすっぽり抜け落ちてしまったのだ。

そんなとき、まどかの彼氏が救急センターに運ばれて来る。
頭から血を流している彼氏を見たまどかは、自分の不安や焦りなんかすっかり忘れ、気づけば彼氏の治療だけに専念していた。

そんな体験を経てまどかは気づく。他の患者さんのことも家族や彼氏と同じくらい、親身になって救いたいと思うことが大事なんだと。

これはどんな仕事でも言えることですよね。
自分の心を守ることばかり考えていたら行動なんて起こせない。失敗するのは怖いですからね。でも行動しなければ状況は変わらないし成長もしません。

働くうえで大事なこと気づかせてくれる良いシーンでした。

まどか26歳、研修医やってます! 6話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

6話 あらすじ

まどか(芳根京子)たちは、先輩専攻医・遠山瑞希(堀田茜)の結婚式の二次会に出席する。
そこで、全員参加の余興を披露するはずが、西山(赤堀雅秋)に伝わっておらず、最後はグダグダに。西山からはチームにおける“ホウレンソウ”の大切さを説かれ、さらに城崎(佐藤隆太)からも、どんな場面であれ“チームワーク”は重要と言われたまどかは、困惑してしまう。

医師にとってのチームとは何かを掴みきれないまま、救急搬送の患者を担当することになったまどかは、リーダーである救命医の榎本とら(菅野莉央)と共に処置にあたるが、連携が上手くいかず、足手纏いに。
その様子を見ていた城崎は、残りの救命救急ローテの間に医療現場における“チーム”の意味を考えるよう、まどかに檄を飛ばす。
だが、その後もまどかは榎本の意図を汲み取れず、叱責されるばかり。
その愚痴を聞いてもらおうと同期の研修医や菅野(鈴木伸之)に声をかけるが、なぜかよそよそしい態度を取られてしまう。
孤独を感じるまどかに、城崎は早朝の病院のロビーにくるように促す。するとそこには病院関係者が職域を問わず大勢集まっており…。

そんな中、小学生の教師・園田麻衣(柳美稀)が腹痛を訴えて救急搬送されてきた。
城崎は、その患者のリーダーにまどかを据えて処置に当たれと指示を出すのだった。その意図とは…?

引用元:Tver

6話 感想レビュー

人と人とが共に働く意味

今回は、人と人とが共に働く意味を考えさせられる回でしたね。

話の冒頭。搬送されてきた患者の治療に当たる医師・榎本。看護師たちとまどかは榎本に「○○しますか?」と質問するものの、榎本は無言。
本来看護師たちは、医師の指示がなければ動けない。しかしピりつく榎本に看護師たちは配慮し、「無言=OK」と各自受け取っていた。
しかしまどかはその事情を汲み取れず、何度も「○○しますか?」と榎本に質問してしまう。榎本は「自分で考えて」とブチぎれ。

ありますね~。僕は飲食店でバイトしている時、似たような経験をしました。
新人だった時。ことあるごとに先輩に質問してしまって、ついに「そのくらい自分で考えてよ!」とブチぎれられてしまった。「じゃあ自分で考えよう」と勝手に行動したら、今度は「ねえ。なんで勝手なことするの?ちゃんと聞いてからにしてよ!」と、それはそれで怒られた。あまりに理不尽だよ~。

医師も飲食店も、職種は違えど”チームで働く”という部分は同じなんですよね。
とくに主治医制ではなくなった現在は、一人の患者に対して複数人で共有して治療に当たるそうで、よりチームで働く感覚が強くなっているのだとか。

病院全体をチームと捉えている城崎は時々、院内の医療従事者が自由に参加できるでカンファレンスを開催。他の科の医師、看護師、場合によっては理学療法士などもかな?病院全体で情報共有。
垣根を越えた交流を積極的にすることで、病院全体で100点を目指そうと努力している城崎。カッコよすぎやろ!

「主治医せいだと、100点の医者に当たることもあれば50点の医者に当たってしまうこともある」と語る城崎。
院内カンファレンスによって医療従事者全体の知識を底上げすることで、結果的に「患者は医者の腕に左右されずに多くの患者を救える」と城崎は信じている。

「自分のスキルさえ上げれば」「自分さえ100点であれば」などと、自分のことばかり考えていてもチームとしてはダメなんですね。知識がない人がいれば教えてあげる。わからないことがあったら頼る。間違った知識を持っているなら確認し合う。これらは全部、医師以外でも言えることですね。

悩みを抱え込まない

今回、チームで働く医師と対照的に描かれていたのが小学校の先生でした。

小学校の先生、とくに担任の先生って、よく考えてみればワンオペで30人~40人の児童を見なきゃいけないんですよね。
城崎が「学校の先生は主治医制のときの医者と似ている」と言ってたけど本当にその通りだと思います。
何か問題が起これば勤務時間外だろうが休日だろうが呼び出されるし、子ども間でケンカや事故が起これば全部担任の先生の責任ってことになっちゃうし。

そういえば。前クールに日テレで放送していた『放課後カルテ』の中で、6年生の担任をしていた女性教師が一人で抱え込みすぎて、ついに心を病んでしまうという描写がありました。

チームで何人もの患者を診る大変さもありますけど、学校の先生のように一人で何人もの児童を見るのも大変です。

まどか26歳、研修医やってます! 7話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

7話 あらすじ

まどか(芳根京子)の研修医生活も2年目に突入。
新たな1年目研修医が入り、そろそろ専攻について真剣に考えなくてはいけない時期なのにまどかは未だノープランだ。

そんなまどかに五十嵐(大西流星)は「精神科に向いている」とエールを送る。そう、
次なる研修先は、精神科。シェイクスピアに心酔する野口優(板倉俊之)が指導医だ。
野口からは「距離感が大事」と説かれ、まどかは研修に臨むが、今まで回ってきた科と違い、「心の治療」を目的とする精神科に戸惑う。

そんなある日、救命救急からリストカットをした患者・坂本裕乃(新井美羽)を精神科で引き継ぐことになった。やがて裕乃は真摯に話を聞いてくれるまどかに心を開き2人は連絡先を交換するのだが、あることが起こり野口から説かれた「距離感が大事」の意味を知ることに…。

さらには、以前救急に運び込まれたベイスターズファンの吉岡稔(金田明夫)が再入院しており、その症状を聞いたまどかは驚愕する。
一方、菅野(鈴木伸之)は、外科の人手不足の中、残業続きで疲れ切っていた。まどかが心配して声をかけるも空返事で、責任感が強い菅野が仕事を抱え込みすぎて、抑うつ状態かもしれないと疑う。
そんな菅野にまどかはある提案をする。互いの悩みを話し合った2人の距離感にも変化があり…。

引用元:Tver

7話 感想レビュー

精神疾患がある人と関わる時は、距離感が大事

精神科に配属されたまどか。
リストカットをした患者・坂本裕乃に寄り添いたいと思ったまどかは、「いつでも連絡して」と、個人用の連絡先を教えてしまう。
坂本は夜中でも早朝でもお構いなしにまどかに連絡。まどかは寝ていて返信できなかった。
そのことに坂本は腹を立て、「私のことなんてどうでもいいんだ。嘘つき」というメッセージを送って来るのだった。

精神的な疾患を持っている人との関わり方は本当に難しいです。
精神科の先生でなくても、優しく寄り添ってあげることが得意な人は、精神疾患がある人に依存されてしまいやすいと思います。実体験的に。

相手を不安にさせないために、心を壊さないためにと、こっちが自己犠牲してしまうと今度は自分自身の心が病んでしまう危険がある。

やっぱり相手との距離感が大切なんですね。

まどか26歳、研修医やってます! 8話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

8話 あらすじ

季節は間もなく夏。乳腺外科で研修中のまどか(芳根京子)は、消化器外科で研修中の萌(小西桜子)と指導医・菅野(鈴木伸之)の距離の近さにヤキモキしていた。
そんなまどかに、萌は菅野に指導医以上の好意を抱いていると宣戦布告。
それを阻止しようと、萌のことをずっと口説き続けている桃木(吉村界人)は、まどかに菅野を誘うよう後押しをし、恋の行方は混戦モードに?

一方、医局では冴子(木村多江)の論文が賞を獲得し、お祝いムードに湧き上がっていた。その勢いで祝杯を上げようとする男性医師たちの誘いをかわした冴子は、まどかや、まどかの指導医・内田真奈美(森カンナ)、千冬(髙橋ひかる)、萌を誘い、女子だけの“ヌン活”(アフタヌーンティー活動)へ。
そこで日々の“選択”の重要性を説き始める冴子。 その言葉が心に残ったまどかは、さまざまな場面において選択が行われていることに気づき、それがいかに大切なことかを学ぶ。
そして専攻医としての選択を心に決め…。

あくる日、まどかは乳がん患者の手代木美和(松下由樹)の外来診察に立ち会っていた。全摘か、部分切除かの選択で悩む美和は、息子の遼太郎(望月歩)に全摘をすすめられ、再建の必要はないと押し切られてしまう。
だが後日、美和の本心を聞いた真奈美は、全摘後に再建手術という方法をすすめる。そして、美和のある願いを叶えるためにまどかは各科への交渉を始め奔走するも、一筋縄ではいかない調整に悪戦苦闘し…!

引用元:Tver

8話 感想レビュー

これまでの選択が、今目の前にある現実を作っている

冴子(木村多江)の言葉はまさにその通り。

夜ご飯は生姜焼きにする。休みの日は寝て過ごす。洋服はこっちを着て行く。
医大に行く。医者になる。結婚をする。子供を産む。離婚をする。シングルマザーで子どもを育てる。好きな人に告白する。

人生には小さな選択から大きな選択まで実にたくさんの選択がある。
何を選ぶか。何を選んできたか。
これまで自分が選んできたことの積み重ねが今の自分。

自分にとって後悔しない選択をしていきたいものですね。

まどか26歳、研修医やってます! 9話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

9話 あらすじ

まどか(芳根京子)たちつぼみ隊の、長いようで短かった研修医期間がもうすぐ終わろうとしている。

すでに、桃木(吉村界人)と萌(小西桜子)は進路を決めていたが、千冬(髙橋ひかる)と五十嵐(大西流星)はどの科に進むか答えを出しきれずにいた。
そして、まどかは外科を専攻しようと思う一方で、菅野(鈴木伸之)が病院を離れる理由を聞き、自分の選択に迷いが生じていた。

そんなまどかは研修先の麻酔科で、菅野の同期でもある麻酔医・本郷新(溝端淳平)からある助言をもらい…。

そうした中、院内のゴシップに詳しいベテラン患者の橋口健太(森田哲矢)が、腎臓がんで再び入院してきた。
橋口は、何度も入院する中で自暴自棄になり、今回の手術を拒否。自分を励まそうとするまどかや五十嵐のことも避けるようになってしまう。
なんとか橋口に手術を受けてもらいたい、そんな一心で橋口にとってのドラマを作ろうと考えるまどかたち。
ある時、角田(奥田瑛二)の患者ノートのことを思い出したまどかが、橋口への励ましのサプライズを思いつく。

秋になり、悩みながらも最後のローテーションに外科を選択したまどか。
そこへ、菅野が引越しの手続きのために、古花島から一時的に戻ってくる…。

引用元:Tver

9話 感想レビュー

それぞれの進路

まどかたち2年目研修医は、専攻医を決める時がやってきた。
消化器外科外の菅野もまた、今の病院を辞めて島の診療所に勤務するという新たな道に進もうとしている。
さらに、まどかの大学の先輩であり消化器外科の遠藤も、出産を機に外科医を離れようかと悩んでいる。

また、恋愛の方もそれぞれ過渡期。

まどかは、菅野との関係を深めていきたいが、勘のは病院を離れようとしている。
千冬は、フリーの麻酔科医で子持ちの本郷のことが好き。しかし本郷の方は誰かと付き合う気がない。
桃木は相変わらず萌にアタックしているが、結局は実らず終わってしまうのか?

次回最終回で、それぞれがどんな答えを出すのか?楽しみです!

まどか26歳、研修医やってます!最終話あらすじ&ネタバレ感想レビュー

最終話 あらすじ

角田(奥田瑛二)が運び込まれ、膵臓がんと診断された。幸いステージ1のため手術をすれば助かると聞くが、不安が拭えないまどか(芳根京子)。
そんな中、角田は手術の執刀医に離島から一時的に戻っていた菅野(鈴木伸之)を指名する。菅野は、経験を積むまたとないチャンスだと西山(赤堀雅秋)らに激励され、一度は承諾するが、難易度の高い手術な上、患者が角田というプレッシャーから、執刀を変更して欲しいと申し出る。

そんな菅野を奮い立たせようとまどかはある助言をする。
そうして迎えた角田の手術の直前、救命救急のホットラインに工事現場の事故の一報が入る。
重症患者が多数いる中、受け入れを決めた城崎(佐藤隆太)は、角田の手術を行う菅野たちのためにある決断をするのだった。

一方、まどかは、末期の肝臓がんで入院している吉岡(金田明夫)の死への恐怖が少しでも拭えるように気遣っていた。
そんな矢先、角田が倒れたことで、医師不足による清桜病院の危機が浮き彫りに。
まどかは病院に何か恩返しができないかとつぼみ隊に相談し、病院を盛り上げようとある計画を始めた。そうした後輩たちの姿を見て、冴子(木村多江)や西山、城崎が病院を支えるために決意したこととは…。

さらに、明かされるドクターKの秘密。そしてまどかが抱く菅野への恋心の行方は果たして!?様々な想いを胸に、まどかはついに科を選択する―。

引用元:Tver

最終話 感想レビュー

それぞれの進む道

研修医として様々な科を経験した結果、まどかは最終的に泌尿器科の専攻医となった。


みや

みや

新しい体験をするのが好きです。
エンタメも好きです。特にドラマは好きなので感想レビューをどんどん書いてます。
自身のコミュニケーション下手を克服すべく、日々コミュニケーションや人間関係に関する勉強をしています。
内向型のアドバイザーとしても活動中です。 

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