日本の春と言えばお花見。大人数が苦手な人にオススメなのが「一人花見」。寂しくない?何するの?そんな方向けに僕の「一人花見」体験をお届け。浅草・隅田川を舞台に、好き勝手「一人花見」を楽しんできましたので、その様子をぜひご覧ください。
この記事を読めば、きっと「一人花見」がしたくなる。
この記事をまとめると、
- 2024年の桜は、咲き方がまばら
- 和菓子屋「いちや」の「桜もち」と「豆大福」がうまい!
- お花見時期は、平日も小規模ながら屋台が復活!土日ならもう少し出てるかも?
- 水上バスでお得に隅田川から桜を眺めることができる。
もくじ
隅田川で一人花見
「四季を楽しみたい。」いつの頃からでしょうか、そう思うようになりまして。10代の頃は一切思わなかったのにね。不思議です。
夏は海。秋は紅葉。冬は雪。そして春は桜。
今年2024年の桜は、ちょっと咲き方が悪いらしいです。
なんでも、2月がずいぶん暖かったことと、3月が寒かったことが影響しているのだとか。たしかに、今年の2月~3月は気温の変化がよくわからなくて、着るものに困りました。
「桜が綺麗に咲いていないのかぁ。」「今年はお花見しなくていいかなぁ。」なんて思っていました。
でもやっぱり、ここ最近毎年のようにしていたお花見を、今年だけしないっていうのは…なんだかちょっと違う気がする。どうにも気持ちがムズムズする。なんでしょう、すっかりお花見が春のルーティンになっているのでしょうか。
う~ん…気乗りはしないが、とりあえずこのムズムズを解消するためにも、行くだけ行ってみよう。
浅草・隅田川の桜はスカスカでちょっと残念…。
ということでやってきました、浅草。
随分来ていなかったけど、ま~外国人の多いこと。銀座線を一緒に降りる外国人は、ひょっとして日本人よりも多いんじゃないか?ってくらいいます。それにしても、人・人・人。平日の昼間だろうが関係ないですね。それはそうか、観光で来ている外国人たちは、バケーションだもの。日本の平日なんて関係ないのだ。
人に押し流されるように地上へ降り立ちます。
目の前には人力車のお兄さん。たくましい足じゃ。辺りには何人もの人力車お兄さんが待ち構えています。お、中にはお姉さんもいるんですね。
人力車を見るだけで浅草に来た!という感じがしてワクワク。
しかし、今日は観光しに来たわけではない。お花見をしに来たのだ。雷門には寄らず、目指すのは東武線を超えた先、隅田川だ。
隅田川の両岸には1㎞に渡って、桜が延々と並んでいます。この、墨田川を挟んで桜が立ち並ぶ様が実に見事で、桜の時期になると毎年ここ浅草・隅田川を訪れています。
コロナ渦以前は、桜の下に屋台がずらりと並ぶ「桜まつり」がやっていたのですが、コロナ渦以降は自粛。しばらく屋台は出ていなかったけど、今年2024年はどうかな?やっているのでしょうか。
隅田川に到着してみると、それなりに人はいる。とはいえ、雷門周辺ほどは人で溢れていないので良かった。
あー、たしかに…桜は綺麗に咲いていないなぁ。花がまばらに咲いているように見える。一応ニュースによると満開のはずなんだけど…。もう少し近くに寄って、よく見てみようかな。
あー、なるほど。同じ木、同じ枝でも「桜の花」の成長速度が全部違うのね。
まだ「つぼみ」の花もあれば、すでに「咲いている」花もあり、さらに「すでに散って葉っぱになっている」ものもある…。だから全体で見るとスカスカに見えるんだ。緑も混じってるし。これは時間が経てば綺麗になるって問題じゃない。
浅草側は、そんな桜の木々が並んでいる。
川の向こう、スカイツリー側も同じだろうか?そういえば、少し歩いたところに、東武線の下を通る橋があったはずだ。そこを渡ってスカイツリー側へ行ってみよう!
桜を見るのはそこそこに、てくてく橋を渡ってスカイツリー側に到着。
おー!スカイツリー側の方が桜が綺麗に咲いてる気がする!
なんでだろう。もしかして、車が真横を通っているのがいいとか…?排気ガスで暖かい…?いや、そんなわけないか。
とりあえずスカイツリー側をメインで歩いてみよう!
あ。でもその前に…。たしか、道路を渡った向こう側の公園に何軒かお店があったはず!そこで何か甘い物でも買ってから、ここを散策しよう!
やっぱり、桜を見るには甘い物が大事だよねぇ。
一人花見は花より団子?
てなわけで、信号を渡って公園に到着。スカイツリーがより近く見えるんですよ、この公園。
ちなみにここ、スカイツリー側の公園が「墨田区立隅田公園」で、浅草側にある公園が「台東区立隅田公園」です。同じ「隅田公園」なんだけど、区が違うんですねぇ。ややこしい。
隅田公園にも桜の木が何本かあります。でも、ここの桜は「浅草側の桜」のようにスカスカです。それでも、芝生にレジャーシートを敷いてお花見を楽しんでいるファミリーやカップルがいて、とっても楽しげなお花見雰囲気。
隅田公園にはキッチンカーもあります。ソーセージやもつ煮なんかが売ってます。美味しそう。あ~何を食べよながら花見しようかなぁ。とりあえず、ひと通りお店を見て回ろうかな。
クレープもいいな…。お、和菓子屋さんがある。
和菓子屋「いちや」さんで「桜もち」と「豆大福」を買う
「花より団子」って言うくらいだし、やっぱりお花見には和菓子がいいかな?なんて。
うん。もうここで決定!ひと通りを店を見て回るってのはなし!ひとりなんだから誰にも文句言わせないもんね。これぞ一人花見の特権だ。
ということで「いちや」さんで甘い物を物色。
「いちや」さんはカフェにもなっているので、買った商品を店内でいただくことも可能です。しかし、僕は川沿いでお花見しながら食べる!と決めているのだ。ここは迷いなくテイクアウト一択。
桜と言えば「桜もち」。まずこれは絶対でしょ。あとそれから、やっぱり王道の「豆大福」かな。それにしても、どれも美味しそう…。でもここは迷わない。いつもの優柔不断を今日は封印。
「桜もち」と「豆大福」をください。
お店も商品もサクッと決めて即買い物終了!「いちや」さんが持ち帰り用に入れてくれたパッケージがシンプルで可愛い。
飲み物も欲しいけど、お菓子を豪華にした分、飲み物はぶっちゃけ節約したい…。悲しいかな、僕はどこまでもドケチだ。
歩いていれば、どこかに自販機でもあるだろう。公園をあとにして隅田川に向かおう。
一人花見はじっくり桜を観察できる
スカイツリー側の桜は、やはり浅草側の桜よりも、なぜか綺麗に咲いている気がする。ただもちろん、見事な木もある一方で、咲き方が悪い木もままある。
でも、よく考えて見ると、そもそも毎年毎年綺麗に咲くことが当たり前って思っている方がおかしいのかもしれない。
今年のように咲き方がいまひとつな年だってあって当然だよねぇ。自然現象だもん。
それなのに、「今年は綺麗に咲いてないらしいから、お花見に行かなくていいかぁ」なんてさ。いったい自分は何様なんだろう。
綺麗だなぁって愛でるだけが「お花見」って考えていた自分は、実に浅はかだった。
「今年の桜はどんな様子かな~」って、咲き方をじっくり観察するのもまた「お花見」じゃないか。いや、もはやそれこそが、本当の「お花見」のような気がしてきた。
そしたら、「お花見」は一人が最も適してるんじゃないだろうか?だって、飲み食いそっちのけで、じっくり桜を観察していたって、文句を言ってくる人はいないんだから。
よーし!こうなったら、じっくり「1本1本」見てやろう!
ふむふむ。こうやって1つ1つ丁寧に桜を見ていると、「1つとして同じ木なんてない」ということがよく分かる。いや、まぁ当然なんですけどね。でも、桜を全体でざっくり見ているときって、すっかりそんな当たり前なことを忘れちゃうんですよ、僕は。
人間もそうだなぁ。ざっくり全体で見ると、1人1人違うっていう当たり前なことを忘れちゃうときがある。「男って生き物は~」とか「女って生き物は~」とか「Z世代って~」みたいな感じでね。主語を大きくして全体で語っちゃうことがよくあるもの。気を付けなくちゃいけないなぁ。
一人花見で発見。復活!浅草・隅田川の屋台
おや?「やきそば」のような香りが漂ってきた気がする。
気のせいかしら…?いや!する!確実にする!え、なに?屋台?屋台があるの…?
まっすぐ突き進んだ先に、なんと小さな「屋台」がありました!
えー!!屋台復活したんだ!嬉しいー!
僕はなぜだか屋台が大好きです。なので、どんなに小さくたって、屋台があるってだけでテンションが上がります。
こりゃぁ何か買わねば。何がいいかなぁ~。はぁ~!屋台って見てるだけで楽しい。
地元のお母さんやおじいさんたちが、せっせと色んな料理を作ってくれています。ありがとうございます!
お!やきとり発見!え、1本100円??めちゃくちゃ安い!フッフッフ。ここはドンと2本いっちゃいましょう!
焼きたてをいただきます。
うわー!!100円だと思って侮っていた。ちゃんと美味しいじゃないか!うーん、身がぷりっぷり。屋台のやきとりってことで、さらに美味しさが増すんだよなぁ。
ああ、お酒を飲みたい…。普段そんなに飲まない方だけど、こういうお祭りの雰囲気の時は、飲みたい気分になるのはなんでだろう。でもね、今日はこのあと仕事があるのだよ…。さすがにお酒は無理か。
そうだな。よし。ここはラムネにしよう。水に浸ったラムネを150円で購入。って150円?!これもまためちゃくちゃ安いな。あの、おじさん。これ採算とれてます?ちょっと心配になっちゃうよ。
おじさんに蓋を開けてもらう。これも屋台って感じ。
って、あれ?瓶じゃない。あ、これペットボトルだ。形はビー玉が入っている、あの「瓶のラムネ」のまんまなのに、ペットボトル。時代の流れかな。しかたない。
あれ?このラムネ、なんだか思っていた味と違う。ラムネってこんな味だった?なんというか、もっとこう、さわやかな…サイダーのような感じじゃなかったっけ?
それに比べて、これはだいぶ甘ったるい。あれだ、「ラムネグミ」の味だ。駄菓子屋でよく食べた、ラムネの瓶をかたどった青色の小さいグミ。懐かしい味なんだどね。思っていた味と違うのよ。
これ、和菓子に合うだろうか…?
一人花見はマイペースに楽しめるのが魅力
屋台をあとにして先に進む。
進んだ先に大きい橋が架かっている。「桜橋」というらしい。ここを渡って再び浅草側へ行くとしようか。
「桜橋」を渡って、川に近い方の道へ降りる。川沿いの道には、ベンチのような石が等間隔で置いてあるので、どこか空いているところに座ろう。
おー、すごいな。大きい石の上にカセットコンロを置いて、ミニバーベキューをやっている家族がいるよ。
チーズを囲むように肉を焼いている。美味しそう。地面にはクラ―ボックス。その中に缶ビールやワイン、それと焼酎かな?とにかく色んな酒が詰め込まれている。この家族、本気だ。こんなところで、本格的にバーベキューを楽しんでいる。平日の昼間っから、うらやましい。
さすがに盛り上がってる家族の横に座で、一人和菓子を食べるのは気が引ける。もう少し先のベンチを目指そう。
それにしても暑い。ニットを着てきたのは間違いだった。早いところ腰を落ち着けたい。
お!空いてる石発見。ここにしよう。
ふぁ~。風が吹くと気持ちいいな~。うん、ほんのり川のにおいがする。あれかな、かるくドブのにおいかな。でもね臭くはないよ。東京の川って感じのにおい。うん、臭くはない。
さて、ここでさっき買った「桜もち」と「豆大福」を食べよう!
じゃ~ん!うん、美味しそう。
まずは「豆大福」をいただきます。
お、皮はもちもちっていうより、サクッと歯が入る感じなのね。へぇ~!大福ではなかなかない食感。だいぶ薄皮だなぁ。牛皮に近いか?「あんこ」はねっとり過ぎず、ほろほろ過ぎず絶妙ななめらかさ。甘みも全然しつこくなくて美味しい。「豆」のしょっぱさがいいアクセントになっていい。
お次は「桜もち」。
なるほどね、もち米をそのまま細かく刻んであるのね。舌にざらざらとまとわりつく食感。これは面白い。こっちの「あんこ」は、しっかり甘い。そしてねっとり。あ~、この「桜の葉」を塩漬けしたの。この味が桜もちだ。うん、美味しい。上品な美味しさ。
あっという間に食べちゃった。どうもごちそうさまでした。
残っていたサイダーを飲みつつ黄昏ていると、隣の石に女性が一人座った。
つい、横目でチラっと見る。どうやら白人女性のようだ。何かをノート?に書き込んでいるらしい。たまにふっと顔を上げて、先をまっすぐ見つめる。そして再びノート?に何かを書く。
なんだか、その姿がとても素敵だ。
軽装なので、旅行者なのか、日本に住んでいる方なのかは見分けがつかない。でもそんなことはどうでもいい。なんとなく、日本での出来事を思い出し、じっくり味わっては、丁寧に書き込んでいるような、そんな風に見える。
もちろん何を書き込んでいるかなんて分からないけど。
わいのわいの騒ぎながら観光する外国人も別に悪くはないけど、この女性のように、ゆっくり静かに記憶を思い出しては書き留めていくっていう旅もいい。まぁ、何を書いてるか分からないんだけど。勝手な妄想です。
さてと、完全に花見を楽しんだのでこのまま帰るとしよう。しかし、ただ帰るのだとつまらないので、船に乗って隅田川を下っていくぞ。
船の上から桜を見る
実は浅草からは船上バスが出ている。お台場や葛西臨海公園まで行くこともできるが、そこまで行く必要はない。僕は浅草の次に停車する「両国リバーセンター」まで行く。「浅草」→「両国リバーセンター」の運賃はたったの400円。お得!
さっそく水上バスのチケット売り場まで行こう。
ちょうどいい時間で船が出そうだったので、待機。タリーズなどのショップのある下が乗船場所です。
到着した船には、はとバス観光のお客さんや、外国人観光客がたくさん乗っていたけど、ここ浅草でほとんどの人が降りてくれた。ラッキー!
船の上から見る桜はまた格別。ああ、風が気持ちいい~。
「両国リバーセンター」までの乗船時間は10分ほど。でも十分満足できました。
と、こんな感じで、僕の「一人花見in浅草・隅田川」は幕を閉じたのでした。
にほんブログ村