茨城県に本店を構える中東料理「アリーズケバブ」が、東京・四谷三丁目に進出。メニューはどれも日本人に食べやすい味付けの印象。中東・ペルシャ料理が初めての人でも抵抗なく食べられる。
すべての料理にハラール食品を使用しているので、イスラム教徒の人も安心。
店舗はこじんまりとしているけど、テイクアウトも気軽にできるので、近くの公園なんかで食べるのもあり。
今回はそんな「アリーズケバブ」さんの魅力を勝手にご紹介!
「アリーズケバブ」さんは、
- ペルシャ料理を中心に、中東料理が食べられるお店
- 全ての料理にハラール食品を使用している
- 味付けが日本人向けにされている印象
- テイクアウトしやすい店舗&メニュー
もくじ
茨城の人気店「アリーズケバブ」が四谷三丁目にオープン
いきなりだが、僕は海外のグルメが好きだ。その中でも一番思い出深いのがイランの料理。その理由は恥ずかしいほど単純。僕の初海外がイランだったから。
初めての海外がイランだと人に話すと、たいてい驚かれる。「なんで?」「危なくない?」「いきなり凄いところ行くね」なんてよく言われたものだ。
イランに行くことになった理由も単純。大学の選択言語が「ペルシャ語」で、2年生になると語学現地研修のために行くことになっていたから。(研修に行くか行かないかは任意だった。)
そんな話をすると今度は「なんでペルシャ語を選んだの?」と訊かれる。これに関しては本当にしょうもない理由だ。…単位を取るのが簡単そうだったから。
ただ、今ではそのしょうもない考えでペルシャ語を選んだ、当時大学生の僕を褒めてあげたい。だってそのおかげで「アリーズケバブ」に行けたのだから。いや、さすがに大げさか。でも、きっかけは本当にそう。
イランのことを大学で勉強しまっくていたので、今でもイラン関連の情報を適度に見ている。ある時、Xを眺めていたら、イランの情報を発信する人を見つけた。その人が、四谷三丁目に新しくオープンした「アリーズケバブ」さんを紹介していたのだ。
これはさっそく行かなくては!と、すぐに四谷三丁目へと向かったのだった。
「アリーズケバブ」は駅近。ランチやテイクアウトにも最適!
道のりは簡単で、東京メトロ丸の内線「四谷三丁目駅」の1番出口を出て、JR「信濃町駅」へと向かう道すがらに「アリーズケバブ」さんはある。黄色い看板が目印。「四谷三丁目駅」から1分ほどなので、あっという間に到着。
平日の昼過ぎだったからか、店内に他の客はいなそう。これはラッキー!
店の扉を開けると、「イラッシャ~イマ~セ~」と、少々カタコトの日本語で迎え入れられた。ホール担当とキッチン担当の二人とも中東の人っぽい。イラン人かな?まあさすがに、店員さんに余計なことをペラペラ話しかける度胸を持ち合わせていないので、訊けないけど。
店内はテーブル席が3つだけの”こじんまり”とした創り。こんな小ささじゃ、ランチタイムはすぐに満席になってしまうだろうに。
あ、そういえば。店の前でテイクアウトを頼んでる人がいたな。よくあるトルコケバブ屋のようにテイクアウトでの利用者が多いのかも。それならお店自体が小さくても納得。
駅から近いしテイクアウトもできる。これはランチにも使いやすそうなお店だな。
「アリーズケバブ」のメニューはペルシャ料理が豊富
さて、何を食べようか。
メニューを開いてみると、美味しそうな料理がたくさん並んでいるなあ。ペルシャ語の料理名ばかり。写真がついているから、一応どんなビジュアルかだけは分かるけど…。
「ゴルメサブズィ」とか「ゲイメ」とか、ペルシャ料理が初めての人には、はたして味の想像なんてできるのか?
あ!僕の大好きな「クビデケバブ」(羊肉と牛肉の合挽きハンバーグみたいなもの)がある!
今日ここに来た目的の80%は、この「クビデケバブ」を食べるため。そのくらい「クビデケバブ」が好き。羊肉と牛肉のジューシーさと、塩コショウが効いてて、ほんのりハーブの香るあの味。ああ、想像しただけでよだれが出そう。
しかし、なんで「クビデケバブ」は日本で流行らないのだろう?絶対、日本人が好きな味なのに!
それにしても、他にも色々メニューがあって迷う。「クビデケバブ」は絶対に頼むとして、久しぶりのペルシャ料理だし…ここは定番メニューを注文しておこうかな。
「すいませーん、注文お願いします」と店員さんを呼ぶ。すると「ハーイ。イラッシャイマセ~。」と返事が返ってきた。いらっしゃいませって、ちょっと可愛い。
とりあえず今回は「クビデケバブ」「クビデチキン」「ゴルメサブズィー」「ゼレシュクポロ」「ナン」「ペリシャヨーグルト」を注文。あ、あと「ビール」も。
頼みすぎか。
「アリーズケバブ」の絶品ペルシャ料理
まずビールが到着。昼から飲むビールは最高。
ちなみにイランでは、イスラム教が国の法律になっているため、国内で酒を飲むことはできない。飲んでいることがバレたら捕まる。というか、そもそもどこにも売っていないから気軽に買えない。もし買うとしたら、路地裏で覚〇剤よろしく密売人から買うしかない。国が違えば、酒も覚〇剤と同じ扱いなのだ。
「クビデケバブ」と「ビール」とか超最高の組み合わせなんだけど、イランではできないから、日本で存分に味わっておくのだ。
お次に「ペリシャヨーグルト」が来た。
どーでもいいけど、「ペリシャヨーグルト」って表記初めて見た。イランでは「ヨーグルト」のことを「マースト」と呼ぶので、僕は「マースト」の方が呼び慣れている。なんだか「ペリシャヨーグルト」には違和感がある。ま、分かりやすいけども。
イランではヨーグルトに玉ねぎやキュウリなどを入れて食べるのが一般的。
このお店では、「ピクルス」っぽい何かと、「ハーブ」っぽい何かが入っていた。天才的な舌ではないので、素材を正確に伝えられず歯がゆい。
言葉を選ばず表現するなら、歯磨き粉のような味だ。ほんのりチーズの感じもある。歯磨き粉のような味って最悪じゃないか!と思うかもしれない。ところがどっこい、このヨーグルトを肉料理につけて食べるとめちゃくちゃうまいのだ!ということで僕はそれ単体では食べない。
さて、次に来たのが「ゼレシュクポロ」
「ゼレシュク」とは別名バーベリ―と言う小さな赤い実のこと。乾燥させたバーベリ―は、甘さと酸味を兼ね備えていて、イランでは欠かせない調味料なのだ。
「ポロ」はお米という意味。イランでは、細長くパラパラとしたタイ米が主流。さらに、サフランで黄色く色づけされたサフランライスと混ぜ合わせることが多い。肉や汁物との相性抜群。
そしてご登場!今回の主役「クビデケバブ」と「クビデチキン」
さらに「ナン」も来た。
さあ、さっそく食べよう。
まずは「クビデケバブ」。細長くしたクビデ(ラム肉ハンバーグ)のタネを串に刺して焼いているため、一度ナイフで食べやすい大きさに切り分けた方が食べやすい。
さあさあ、お待ちかね。「クビデケバブ」を一口パクリ。
う~ん!ジューシー!塩コショウもしっかり効いてて最高。肉汁が口の中に広がる~。ハーブやらの香料でラム臭さは微塵も感じない。ラムが苦手な人でも美味しく食べられる。
となりの「クビデチキン」もいただいてみよう。
実はこの「クビデチキン」なるものは食べたことがない。お初にお目にかかったので注文してみた。あとで検索して調べてみたが、「アリーズケバブ」のオリジナルっぽい。
こちらも食べやすい大きさに切り分け、一口パクリ。
お~!なるほど。「クビデケバブ」よりも若干さっぱりしてる。それに食べ慣れたチキンの味だ。そんでもって「クビデケバブ」のように塩コショウやハーブを加えているんだから、そりゃうまいに決まってる。
よし。「クビデケバブ」に「ペリシャヨーグルト」をかけてみよう。
ヨーグルトの酸っぱさが「クビデケバブ」をさっぱりしてくれて、これまた違った美味しさ!さらに、その口に「ゼレシュクポロ」も放り込んじゃうもんね。うお~!セレシュクの甘酸っぱさもキタキタ~!
うますぎ~!もうスプーンを持つ手が止まらないよ。今度は「クビデチキン」で同じことやっちゃうぞ。
もうひたすらバクバク食べ進めていると、「ゴルメサブズィ」が到着。
「ゴルメ」は煮込みという意味。「サブズィ」は香草という意味。つまりこの料理は日本語で言うと「香草煮込み」。
…日本語にするとあんまり美味しそうじゃないな。
実際、日本人にはなかなか馴染みのない味付けなのは事実。僕も最初はけっこう苦手だった口だ。だけど、食べ慣れてくるとクセになって、また食べたいという気持ちになるんだよなあ。個人的に、ペルシャ料理を食べに行くときは高頻度で頼むメニュー。
僕は「ゴルメサブズィ」を「ナン」に乗せて食べるのが好き。もちろん、ここでもそうやってパクリ。
あれ?ここの「ゴルメサブズィ」ハーブ感が少ない気がする。日本人にも食べやすい味付けにされているのかもしれない。これだったらペルシャ料理を初めて食べる人も美味しく食べられそうだ。
気がついたらテーブルは皿で埋め尽くされている。何かのパーティーのようだ(笑)
色んな食材を組み合わせて食べてみる。「クビデチキン」を「ナン」に巻いたりしちゃお。う~ん!そりゃうまいよね。間違いないわ。
そうこうしていたら、あっという間に完食。
食後に「チャイ」をいただこう。
実は、イランは「チャイ」文化。コーヒーよりもチャイ。イランではお酒が飲めないので居酒屋がない。代わりに「水たばこ」片手に、「チャイ」をたしなみ談笑する喫茶が主流。この喫茶をペルシャ語で「チャイハーネ」と言う。
そう、あのチャイハネだ。きっと聞きなじみがあるはず。
イランの「チャイ」は日本の紅茶と味が違う気がする。茶葉が違うのだろうか。
これまた余談だが、僕はイランに行ったとき毎日「チャイ」を飲んでいた。それくらいイランの「チャイ」が好き。あ、もちろん日本の紅茶も好きだが。
ごちそうさまでした。
「アリーズケバブ」のまとめ(個人的評価)
個人的評価
お店の雰囲気 ★★★☆☆
接客 ★★☆☆☆
美味しさ ★★★★☆
コスパ ★★☆☆☆
総合 ★★★☆☆
お店は四谷三丁目駅から徒歩1分と好立地。店舗自体は2023年12月8日にオープンしたというだけあってキレイ。手狭なお店ではあるが、1席1席ゆとりがあるので、ゆったり食べられる。テイクアウトがメインのようで、それ用のメニューも充実。
おそらくイラン人の方がスタッフなので、日本人スタッフのような接客を求めてはいけない。別に不愛想というわけでもないので、安心してください。
日本人でも食べやすい味付けの印象。他のペルシャ料理店よりも、味のクセが少ない気がするので、ペルシャ料理を食べたことがない人でも美味しく感じるはず。
コスパは…ぶっちゃけ良くない(笑)でもそれはこのお店だけじゃない。中東料理って、わりとどこのお店も割高なのだ。おそらくハラール食品やスパイスなど、海外の材料をたくさん使用するため。
海外の料理を、手軽に日本で食べられると考えたら決して高くはない(と思うようにしている。)
「アリーズケバブ」の店舗情報
住所 | 〒160-0017 東京都新宿区左門町13-2 小田ビル1階 |
営業時間 | 11時~23時 |
定休日 | 月曜 |
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