【青春18きっぷ】で行く!東京~甲府を日帰り一人旅【後編】

「青春18きっぷ」で行く、山梨県・甲府の日帰り旅「後編」です。
「甲府城跡」では桜を楽しみ、「若カフェ黒蜜庵きなこ亭」では信玄餅おしるこをいただき、「勝沼ぶどう郷」駅では甚六桜を堪能。

「青春18きっぷ」で、お得に楽しんだ様子をお届けいたします。

サラリーマン憩いの場。桜が綺麗な「甲府城跡」

「奥藤本店」さんで食事を終えたので、駅の方へ戻ります。

北口に比べて南口の方が、ヨドバシカメラがあったりして栄えているなぁ。サラリーマンや学生が行き来しているのを見ると、地元の人達の様子を垣間見れている感じがして嬉しい。みなさん、お疲れ様です。

さて、ランチのために北口側から南口側に来る途中、チラ見だけして素通りした「甲府城跡」に行ってみよう。

チラ見して一旦行くのをやめた理由は、甲府城跡まで坂を上る必要があるから。坂か…。上った先に本丸(城)はすでにないが、せっかくだし頑張って上るか。

ちょっと坂を上ったところに井戸があった。「稲荷曲輪の井戸」というらしい。そこのそばで、ビジネスカジュアルスタイルの男女10人くらいで記念撮影をしていた。30代~50代くらいの年齢層。昼間から仕事着で記念撮影…。しかもテーブルにはたくさんの食べ物や飲み物が広げられている。ピクニック?それに、なかなかハイテンション。酔ってる?

なんだかよくわからない集団を尻目に、坂を上る。

ちょうど同じタイミングで登り始めた観光客らしき外国人カップルや、親子3人らとともに坂を上っていると、後からやってきたビジネススタイルのおじさまに抜かされた。それも立て続けに3人も。

なんだ?

ピクニック集団といい、おじさまたちといい、この辺のビジネスマンはランチ時になると甲府城跡に来るのかい?しかもおじさまたち、なかなか速足。勢いよく坂を上って頂上まで着くと、すぐさま下っていく。

一体なにをしに来てるの…?わざわざ昼休みに坂を上るなんて。とっても健康的だけどさ。

そのあとも、公園内でビジネススタイルの男女とけっこう遭遇。この甲府城跡は、甲府のビジネスマン憩いの場所なのかもしれない。

頂上から周囲を見渡すと、家や小さなビルのすぐ後ろに山々が控えている。東京にはない光景でとってもいい。それにしても、桜が綺麗に咲いているなぁ。甲府城跡の公園内は、そこら中で桜が咲き乱れている。

あ、そうか。ビジネスマンたちも、桜を見るためにわざわざやってきているのかも。

桜の木の下のベンチには、ビジネスマンや、おじさんおばさんたちがポツポツいる。そこに混じって女子中学生らしき二人組の姿もある。

へぇ、僕が学生の時なんて、「桜を見ながら弁当を食らう」という素敵な発想がなかったものだけど。わざわざ坂を上ってきてお弁当を食べるなんて、彼女たちは大人だなぁ。

変質者と思われないように、きちんと横目で見るだけにしましたよ!

そのあと、来た時とは反対側の出口から出て、ぐるっと回って大通りに出ました。公園を後にしたビジネススタイルの人たちが、とある建物に吸い込まれていく。

何だろうと思ったら、「山梨県庁」でした。甲府城の周囲に3か所ほど「山梨県庁」の建物があるので、県庁職員たちが「甲府城跡」を憩いの場にしているっぽいです。

和カフェ黒蜜庵きなこ亭の「信玄餅おしるこ」

さて、またまた駅の北口側へ戻ります。

というのも実は、「甲州夢小路」を散策しているときに、甘い物を食べる時はこのお店にしよう!と密かに決めていたカフェがあったのだ。

その目を付けていたお店が、「和カフェ黒蜜庵きなこ亭」さんだ。

カフェはそんなに規模が大きくない。僕が入る前の時点で、親子3人と、おひとり女性1組。他の空いてる席は2つ。

時間帯によるのか、平日の13時に行った時には、お姉さんがワンオペでやっていました。カフェメニューを作りつつ、店頭販売やレジも一人でやっているので、なかなか大変そう。目に見えて忙しそうなので、黙ってレジ前で待っていると、レジ前にいる僕を通り越して、作業しているお姉さんに「注文お願い」と声をかけるおばさん。

おいおい、僕の姿が見えないのかい?

案の定「調理が終わりましたらお伺いします」とお姉さん。そりゃあそうだ。さらに「あと、お先にお並びの方から”順番”にお伺いしますので」と言ってくれてスッキリ。「順番」って強調してくれるのいいね。甲府女子、冷静だ。

そもそも、ワンオペのお姉さんが調理作業しているときに、「注文したいんですけど」って言ったって、今すぐ対応してもらえるわけないでしょ!

そんなこんなもありつつ、注文した「信玄餅おしるこ」をいただきます。

信玄餅おしるこ(税込み440円)

うん。そのまんま。おしるこに信玄餅をいれたものだ。それ以上でも以下でもない。でも斬新なアイディア!
このおしるこ、ものすごく甘い。しかし、どんなに甘いおしるこにも負けない信玄餅の味。すごいぞ。

おしるこがアツアツなので、ゆっくり飲んでいると、最後は信玄餅が溶けて、おしるこに完全に飲み込まれてしまった。

甘い物がすっごい大好きな人にはおすすめです。

「おしるこ」に「信玄餅」を投入すれば、即再現可能なので、ぜひ興味のある方は作ってみては?

時の鐘で復興を願う

観光スポットによくある「鐘」。「甲州夢小路」にもありました。

実は甲府駅に来た時から、たびたび鐘をつく音が響いていて、「寺でも近くにあるのかな?」なんて思っていたのだけど、音の正体はこれでした。

震災募金と書かれていましたので、本当に届けられるかは分かりませんが、ここは素直に募金します。

ボタンを押すと、20秒後にカーンと鐘をつく音が響き渡る。

鳴らしたから何があるってわけではないけれど、こういうものはとりあえずやっておく。

甚六桜が素晴らしい勝沼ぶどう郷駅

だいたい甲府駅周辺は見て回ったので、まだ14時ですが帰りの電車に乗り込みます。滞在時間はおよそ5時間。十分満足。

そして、ゆきの電車で気になっていた「勝沼ぶどう郷駅」へ!

曇天のため日差しはなく、朝より気持ち暖かくなったかな?という感じで、正直肌寒い。しかし、降りると決めたのだ。少し寒いくらいは我慢しよう。

桜がトンネルのようになっていて素敵。

ここの桜は「甚六桜」と呼ばれている。なんでも、ここ菱山地区の後継者の集まり「甚六会」の皆さんが、「甲州の入り口である勝沼駅にたくさん桜を植えて、来る人たちを歓迎しよう」と、有志で桜の植え育てをしたらしい。そのことから、「甚六桜」と呼ぶようになったんだとか。なんと粋なことをしてくれたんだ、甚六会のみなさん。ありがとう!

こんなに見事な桜のトンネルなのに、散策する人が少ない。お花見の穴場なのか?それにしてもゆっくり見れていい。歩いている人も、じいちゃんばあちゃん、それと中高年層がほとんど。なのでとっても静か。東京・中目黒のごった返した花見をするくらいなら、ここでしっぽり楽しむ方が僕は好きだなぁ。

しかし寒い。

そうだ!駅横の売店でワインの試飲ができたはず!ちょっと飲んで体を温めながら散策しよう。

「ぶどうの丘駅ワインショップ」さんで、ワインの試飲ができる。

プラスチックのワイングラスを100円で購入すれば、1回250ccを100円で試飲し放題。6種類のワインを全部味わっても700円!お得!

ワイン片手に桜のトンネルを散策している人は他にいなかったけど、気にしないよ僕は。小雨がぱらつき始めたけど、そんなことも気にしない。吐く息が白くなってきたけど大丈夫。

素敵な桜を見てると、たいていのことはどうでもよくなるみたい。

とはいえ、さすがに寒いので次に来る電車を調べると、まだ40分ほど時間がある。

1時間に1本ペースか。うん、ローカル。

桜の美しさもワインの効果もむなしく、後半はほとんど、暖かい駅の待合所で過ごしてしまった。

間違えて辿り着いた塩山駅

「勝沼ぶどう郷駅」から東京方面に乗ろうとしていたのに、なぜか間違えて、また甲府方面の電車に乗ってしまった。「長野」ゆきだと書いてあるのを見たのに、なんでだ。自分が怖い。

とりあえず隣の駅で電車を降りよう。

幸い次の東京ゆき電車は40分後に来るみたい。

「塩山駅」か。ここに何があるのか分からないが、暇だし一旦駅を出て散策してみるか。こういうとき、「青春18きっぷ」のありがたみが身に染みる。

ワインの試飲ができるお店が駅前にあったけど、さすがにもういいかな。

うん、とくになにもない。普通の住宅街。でもそれがなんだかいい。人も全然歩いていないし、車の交通量も少ない。ああ、知らない街の生活を感じる。もし僕がこの街で暮らしたらどんな日々なんだろう。そんな夢想をしながらさ迷うのが楽しい。

街のすぐそばに山がそびえたっている。甲府以上に山との距離が近く感じる。

観光スポットももちろんいいけれど、こういう普通の街の方が僕は好きかもしれないなぁ。寺社仏閣や城よりも、スーパーや郵便局、学校、町工場、役所なんかを探索するのもいいかも。

そうだ、次の青春18きっぷ旅は、都市ではない普通の街に駅で降りてみよう。

間違えて降り立った「塩山駅」のおかげで、新たな旅の楽しみ方を見つけた気がする。

(おわり)

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散歩ライターみや

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