あなたには「苦手な人」がいますか?
その人のことを頻繁に思い出しては「嫌な気持ち」になっていませんか?
さらに、その人が職場や学校にいるなら、日々、苦しい思いをしているのではありませんか?
この記事では、そんな「苦手な人」が大丈夫になる方法をご紹介していきます。
もくじ
苦手な人が大丈夫になる方法
脳のイメージを活用する
職場や学校に「苦手な人」がいる。
そんな時、あなたはどんな対処をしていますか?
「苦手」だけど、頑張って好きになろうと試みてますか?
それとも無視を決め込みますか?
心理カウンセラーの泉野さんは著書『これで人づきあいは楽になる』の中でこんなことを述べています。
頭の中にあるイメージが自分をコントロールする
あなたは苦手な人には、どのように対応していますか?
なるべく接触しないようにしていますか?
誰かに間に入ってもらっていますか?
無視していますか?
好きな上司に「頑張れよ」と肩をたたかれたら嬉しいですが、嫌な上司に「頑張れよ」と肩をたたかれたらセクハラなになりかねないし、好きな先輩から「アドバイス」されたら嬉しいですが、嫌いな先輩から「アドバイス」されたら、パワハラと思うかもしれません。
同じく好きな同僚の励ましの「言葉」は嬉しいですが、嫌いな同僚の励ましの「言葉」は、マウンティングされたと思うかもしれません。
同じ仕草でも相手によっては全く違う結果になります。
苦手な人のことで相談に来る人は、息も浅く、身体が委縮しています。こういう方は、常に自分のパーソナルフィールドに「怖い人」「嫌な人」を置いていることになります。
嫌な上司のことを考えているということは、あなたの心理的フィールドに招いていることになり、家にいてその人のことを思えば、傍にいることになり、寝ているベッドでその人を思えば、一緒に寝ているのと同じなのです。
「苦手な人」のことを考えている時、その人を無意識に自分のパーソナルフィールドに招き入れてしまっている…。
そう考えるとすごく嫌ですよね。
その人を考えながら眠るということは、その人が隣で寝ていることと同じって…、想像しただけでしんどい。
泉野さんは、できるだけ「苦手な人」を自分のパーソナルフィールドに入れないようにしよう。
つまりは、「苦手な人のことを考えないようにしよう」とおっしゃっているんですね。
では、考えないようにするためにどうすればいいのか?
泉野さんは、「嫌いな人」のことを考えないようにするためには、「脳の中のイメージ」を活用しようと述べています。
脳の中のイメージを利用する
今、口の中に黄色のレモンを入れたとイメージしてください。
そして、それを味わってみてください。
酸っぱいでしょう?口に唾液があふれるでしょう?
そして、次に、さっきのレモンを今度は白黒にしてみて下さい。
どうでしょうか?先ほどとは違った感覚になっているはずです。
人の脳は見たこと、聞いたこと、感じたこと、味わったこと、匂ったことなど、五感を通して過去の情報を記憶しています。そして五感から得た情報が感情へと結びついているのです。それらの感覚やイメージのことをサブモダリティと言います。
あなたの記憶から形、色、香り、湿度などの情報を再度引き出し、これらのサブモダリティが引き起こす力を利用することで、自己イメージや他人との関係を変化させていくことができます。
人が抱えるストレスの大半は人間関係に原因があるため非常に有効なのです。
人間が色覚があるために色に対する固定観念もあり、色によって好き嫌いがあります。そこで嫌いなものの色のイメージを変えることで印象も変わります。他人を変えることはできませんが、脳のイメージ力を使って自分を変えることはできるのです。
レモンの例はめちゃくちゃ分かりやすいですよね。
「見慣れたレモン」を食べることを想像すると、途端に口が酸っぱくなるのに、白黒のレモンを想像すると酸っぱさをイメージできない…!
「苦手な人」のことも、こういった脳のイメージを利用して、イメージ変換してみようということです。
イメージを利用した具体的方法
脳のイメージを活用すればいいことはわかりました。
そこで次に、泉野さんが提唱する具体的な方法をご紹介します。
具体的な方法 その1 「相手を檻に入れるイメージをする」
たとえば、あなたの1メートル先にライオンがいるとします。
私なら、息も止まり、逃げるより、恐怖で固まってしまい動けなくなると思います。
でも、ライオンが動物園のように檻の中に入っているなら、あなたは安全です。
このように、嫌な人が近づいてきたら、相手を「檻」の中に入れるとイメージしましょう。檻の中にいるので、相手がどんなに大声を出しても嫌味を言っても、あなたに害を与えることはありません。想像上でも十分に効果はあります。
具体的な方法 その2 「自分を守る防弾ガラスをイメージする」
「いやいや、嫌な人を檻に入れただけでは、安心できません」
そういう人は、イメージの中で、今度はあなたの周りに円を描き、その円を防弾ガラスにしてみましょう。その円は、あなたをしっかりと守ってくれます。円の上は、空いていますので、新鮮な空気は循環しています。あなたが動くとその円も動いてくれ、あなたを守ってくれると思って下さい。そう思うことでぐっと恐怖は解放されていきます。
具体的な方法 その3 「相手のイメージを変える」
①その嫌な人を、白黒写真のように白黒にします。
②次にその人を、米粒くらいの大きさにします。
③あまりにも小さくなったので、声は聞こえていないと思いますが、念のため、マンガのキャラクターの声、たとえばドラえもんやキューティーハニーなどにしてみて下さい。
④最後に自分のパーソナルフィールドから、遠ざてください。
最初は慣れないかもしれませんが、繰り返しトレーニングすると威圧度は下がっていきます。
引用:『これで人づきあいは楽になる(明日香出版社)』(泉野晶代)
相手を檻の中に入れる、防弾ガラスの中に入れる、白黒の小さい人にする…。
実際に「苦手な人」をイメージしてやってみると、少しずつ相手に対する威圧度が下がってきた実感がありました。
苦手な人が大丈夫になる方法
「苦手な人」の性格を、自分にとって「良い人」の性格に変えることは不可能です。
だからこそ、想像の力を活用して、相手に感じている脅威を少しずつ小さくするセルフイメージが大事。
相手に恐怖を感じなくなれば、相手の言動にいちいちビクビクしなくなります。
「苦手な人」を、自分のパーソナルフィールドに招き入れてしまう機会も減ってくるはずです!