自己理解プログラムは後悔する?実際に体験してみた感想

八木仁平さんが主宰する「自己理解プログラム」。
3か月間に渡って行うワーク(課題)によって、「やりたいこと探し」を終わらせるためのプログラム。

はたして本当に「やりたいこと」は見つかるのか?

実際に自己理解プログラムを受講した感想をレビューしていきます。

自己理解プログラムは後悔する?

「やりたいこと探し」は終わりません

一番大事なことを言います。

【自己理解プログラム】をやっても、「やりたいこと探し」は終わりません。

これは僕の個人的感想ではなく、八木さんがプログラムの動画講座の中で言っていることです。

自己理解プログラムで導き出した「やりたいこと」は、あくまでも仮説です。

仮説が正しいかどうかは、実際にやって検証しないとわかりません。
検証した先に、それが本当に「やりたいこと」なのか、はたまた見当違いであるのかがわかる。

とのことです。

そして、もしも仮説が見当違い出会った場合は、
もう一度「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」を見直ししてみる。

たとえば、「大事なこと」がちょっと違うかも?違和感あるかも?と思ったら、
「大事なこと」をもう一度見直し、修正して再び検証してみる。

それを繰り返した末、やっと本当の「やりたいこと」になっていく。

というのが八木さんの見解です。

さらに、

本当の「やりたいこと」が見つかったとしても、それはあくまでも「今」やりたいことに過ぎない。

年齢を重ね、様々な経験を積んでいけば当然、自身の心は変化していくものです。

時代の変化とともに、私たちの取り巻く環境も変化していきます。
15年前には普及してなかったSNSが、今やビジネスにとって必要不可欠な存在になりました。
オンラインでやり取りすることも容易になり、在宅でも色んな仕事ができるようになりました。

こうした変化にともなって、「やりたいこと」は常に変化していくものである。

とも八木さんは語っています。

つまり、【自己理解プログラムを受ければ、「やりたいこと探し」を完全に終えることができる】なんていうのは不可能なのです。

「やりたいこと探し」に疲れたので、自己理解プログラムを受講して「やりたいこと探し」をしなくてもいい状態になりたいと安易に考えている人には自己理解プログラムの受講はおすすめできません。

ちなみに僕はその安易な考えで受講しました。(笑)

もちろん自己理解プログラムを受講することで得られることもあります。

1つ目は「やりたいこと」の仮説を立てられるということ。

2つ目は、悩んだときは自己理解するというマインドを身につけられること。
人は生きていれば必ずいつかどこかで不安になるし、「ちょっと違うかも?」と壁にぶつかる時がきます。
そんな時、いつもだったら考えることを放棄して、つい他人のせい環境のせいにして責任から逃げまわっていた自分。
それまでのダメな自分のマインドを、『自己理解プログラム』で徹底的に自己理解をたたき込むことで、悩んだとき・壁にぶつかった時は『自己理解」をするというマインドに変えることができる。

実際、『自己理解プログラム』を卒業した方のその後をSNSやブログで見つけると、
「プログラムを卒業して○年経ちますが、本当にやりたいことで生きていくことはできていません。本当にやりたいことが何かも未だにわかっていません。ただ、自分を見つめるマインドを手に入れることができたので、受講したことに悔いはないです」
というものがいくつかありました。

まとめると、
・自己理解プログラムでは「今やりたいこと(仮)」を見つけることはできる。
・壁にぶつかったら、『自己理解』をすることが大切というマインドが手に入る。
・自己理解プログラムをやっても、「やりたいこと探し」は終わらない。

自己理解プログラムを受けてみた感想

やる気があれば、ワーク(課題)は3週間でほとんど終わる

自己理解プログラムではステップが全部で10個用意されています。

それぞれのステップには、10~30分程度の動画講座数本と、ワーク(課題)が用意されています。
1つのステップでだいたい1~2週間程度を要します。

1日最低でも1時間はやらなければ、ステップを完遂することはできない仕組みになっています。

ただし、

逆に言えば、1日にかける時間を多くすれば、どんどんステップをこなすことができるということです。

僕は毎日時間があったので、1日3時間~5時間やっていました。(笑)
あと、動画講座は2倍速で見れば一瞬で全部観終わります!

ちなみにワークの内容は、
八木さんが書籍やYouTube、公式LINEで配布している「○○を見つける30の質問」の、数を多くしたバージョン。
なので、普段から過去を振り返って自己分析をする人や、自主的に「○○を見つける30の質問」を何度もループしてやりまくってる人だったら、わりとサクサクっとワークをこなすことができます。

僕の場合、25日でステップを7個(好きなことを見つける)くらいまで消化できました!

担当コーチはちゃくちゃ驚いていましたが、自己分析をやったことがあって、1日3時間くらい使える時間がある人なら余裕でできるはずです。

専任コーチは、コーチングをしてくれるわけではない

各ステップを完了するごとに、専任のコーチとのコーチングセッションがあります。

ただし、これは実際にはコーチングでもなんでもありません。

30分のセッション内でやることは、

・軽いあいさつ、近況報告
・ワークでやった質問の一つを選んで、どうしてそういう回答にしたのかを振り返る
・次のステップについての説明

のみです。
傾聴だとかそういうことをしている暇はありません。

しいていえば、質問の振り返りを「ふんふん」と聞いてくれ、それについて一言何か言ってくれるだけです。

なんなら僕の場合、僕が話してる最中にコーチが時計をチラチラ見るので、「あ、終わってほしいんだ。切り上げなきゃ」と、空気を読んで自ら話を打ち切っていました。
ああいう態度を繰り返されると、だんだん話すことが嫌になってきます。(泣)

もちろん全員がそうではないかもしれません。

ただ、自己理解コーチはコーチングのプロばかりではないのも事実。
きちんとしたコーチングを受けられる!と思っていてはダメです。

ところで、

専任コーチには、毎日ワークの進捗状況を報告・わからないことがあれば質問&相談をLINEでする決まりがあります。

他のコーチがどのように対応しているか不明ですが、僕のコーチの場合は、「ボイスメモ」で返信をくれていました。
だいたい夜に僕が日報LINEを送るので、次の日の午前中にはコーチから返信がきていました。
レスポンスはめちゃくちゃ良かったです!

コーチングセッションに関しては物足りなかったですが、日々の日報報告と質疑応答のおかげでワークを続けられました。
誰かに報告しないといけないという義務を設けることで、「やらなきゃ!」という気にさせているのだと思います。

さらに、毎日LINEでやりとりさせるのは、

受講辞退による全額返金をしにくくする狙いもあると思いました。

もし他のコーチもボイスメモで返信しているとしたら、
おそらくこれは心理学の「単純接触効果」と「返報の法則」を狙っている可能性があります。

【単純接触効果】→毎日顔を見たり声を聴いている人に対して、自然と親近感がわいてくるという心理効果。
【返報の法則】→良くしてくれた相手には何かお返しがしたくなるという心理効果。

結果的に僕は、1か月以内に受講辞退すれば、全額返金してくれるという『返金制度』を利用しました。

ただ、

コーチに毎日レスポンスをもらい、
30分とはいえ、数回にわたってコーチングセッションをしてもらったこともあって、
なかなか受講キャンセルの意を伝えられなかったです。

「もうやりたいことの仮説は立てられて受講を続ける必要はないけど、お世話になったコーチに申し訳ないし…続けようかな」

とも思いました。

プログラム卒業生のブログやSNSには僕と同じように、

「返金制度を利用して辞めたいけど、コーチに申し訳ないから続けた」

というようなコメントをしている人もちらほらいました。

返金はちゃんとしてくれる

ちなみに、

30日以内に受講辞退を申し出れば、無条件で全額返金というのは本当にしてくれます!

受講辞退をコーチに申し出ても、とくに引き留められも脅されたりもしませんでした!

自己理解プログラムをやってみようか悩んでいる方は、ひとまずやってみて、不満があれば30日以内に辞退を申し出れば良いと思います。

辞退の際、「コーチに申し訳ない…」という気持ちが出たときは、
「いや!こういう罪悪感を抱かせるのは、心理効果を利用しているからだ!大丈夫。自分の意志を尊重しよう!」と思うようにしてみてください。

受講者との交流

自己理解プログラムの最大の利点は、受講者間で仲良くなれるツールがあることだと思います。

プログラム受講中は、毎日コーチによるZOOMを使った自由参加型オンラインセミナーが開催されていたり、ストレングスファインダーの強みを深堀するZOOM勉強会が開催さていました。

これによって、講師を務めるコーチとの距離が近くなったり、受講者同士が仲良くなったりするみたいです。

ちなみに僕は参加しませんでした。

また、「積極的にSNSやブログで情報発信しよう!」とプログラム内で言われます。

「やりたいこと」で仕事をしていくためには情報発信は必須で、そのトレーニングとして、今から「自己理解プログラムを受講しています」などと積極的に発信してみよう!

ということらしいです。

指示どおりに発信していると、
同じく受講中の人やプログラム卒業生たちがフォローしてくれたりコメントを送ってくれます。

気づいたら自己理解プログラムを共に取り組む同士ができ、仲間のいる安心感の中、励まし合いながらワークを進めることができるのは良いですよね。

【自己理解プログラムコミュニティ】ができるわけです。

ただし、

これには落とし穴があります。

横行している?受講生による【ビジネスごっこ】

自己理解プログラムを受講した人達の中で、コミュニティに依存した【ビジネスごっこ】が広がっているのです。

外野からコミュニティの人たちを見ているとこんな感じです。

Aさん「自己理解プログラムを終了したけど、これからどうしたらいいかわからない人向けに特別コーチングセッションをします」

Bさん「やりたいことは見つかったけどマネタイズ方法がわからない人向けに、マネタイズの仕方を教えます」

Cさん「自己理解プログラムでやりたいことを見つけ勉強しました!その勉強した内容をセミナー講座として販売します!」

一見すると、やりたいことで稼ぐための練習のように見えます。

しかしコメント欄をよくよく見てみると、

Aさん→Bさん「Bさんのマネタイズ方法を教えていただきありがとうございました!今度、自分も特別コーチングも企画しているのよかったらぜひ😊

Bさん→Aさん「Aさんこの間は来ていただいてありがとうございました。Aさんついに始動するんですね!ぜひ受けたいです😊

Cさん→Aさん「Aさんの初コーチング受けることができて良かったです!自分も今度セミナーをやるので宣伝させてください😊
Cさん→Bさん「Bさんのオンライン講座すごくためになりました!私も実はこの度、セミナー講座をオンラインではじめることにしました😊

こんなニュアンスのコメントがたくさん…。

身内でビジネスをまわし合っている状態はまさに、
売れない舞台役者同士が、互いの舞台を行き来することでしか客を呼べない悪循環を作り出す、あのサイクルと似ています。

本当に必要としている人の問題を解決して、初めて”ビジネス”になります。
自己理解プログラムの仲間内で完結してしまっては、いつまで経ってもビジネスではなく、【ビジネスごっこ】のままです。

お互いがお互いに金銭を払い続けるので、必ずどこかで破綻します。

もちろんみんながみんな、仲間内で回してるわけではありません。

しかし、【自己理解プログラムの受講生&卒業生限定】などと謳ってマネタイズ方法を販売していたり、コーチングセッションを販売しているような人は、確実に仲間内で回すことしか考えていません。

そういうサイクルにハマって自滅する人が増えませんように…。

(自己理解プログラムを終了した人は、そのほとんどが「この先どうしたらいいか」と悩んでいます。そういう人を狙った集客(いわばハイエナ商売)しかできない人の講座なんてものは、十中八九ロクなものではないと思いますので、どうぞお気をつけください。)

受講辞退の理由

僕が受講を辞退した理由は、

①「やりたいこと」の仮説が25日で立てられたこと。

②自己実現のやり方は、自分の経験則でどうにかなると思ったから。

この2つです。

まず①ですが、
重複になりますが、僕は25日でステップ10個のうちの7つを終えてしまいました。
「大事」「得意」「好き」それぞれの仮説を立てられたので、必然的に「やりたいこと」の仮説も立てられたわけです。

そして残りのワークは、
その見つけた「やりたいこと」を自己実現させるために、どんな行動を起こせば良いのかを考えるもののみ。

ここで②に繋がります。
僕は個人で事業をしていく中で、「どうやったら事業を立ち上げ回していけるか」ということを日々実践しています。
そのやり方は、ざっくり分けると「モデリング」「逆算目標設定」「PDCA」の3つです。

そして『自己理解プログラム』の「自己実現のためのワーク」の内容はまさに、この3つをやることだったのです。

【モデリング】→自分が目指すべき道をすでに体現している成功者のやっていることを真似する。

【逆算目標設定】→1年後になっていたい自分を想像し、そうなるために半年後はどうすればいいのか→1か月後はどうればいいのか→1週間後はどうすればいいのかと、逆算して目標設定していく。

【PDCA】→Plan(計画する)→Do(計画を行動する)→Check(行動を評価・分析する)Action(改善する)を繰り返す。

ビジネス啓発本を見たことがある人ならお分かりかと思いますが、これ、ビジネスをするうえでは基本中の基本の考えです。

正直、わざわざお金を払ってやるものではありません。

これらの理由から、自己理解プログラムを続ける必要はないと判断し、30日以内で受講を辞退しました。

(まとめ)自己理解プログラムはやる意味があるのか?

個人的な意見ですが、

やって得られること

・「やりたいこと」の仮説を立てられる。
・人生で困った時は「自己理解」をするというマインドが手に入る。
・自己理解プログラムのコミュニティに参加できる。

やっても得られないこと

・やりたいこと探し。(一生終えることはできない)
・きちんとしたコーチングセッション。
・見つけた「やりたいこと」でうまくいく保証。

個人的に『自己理解プログラム』は、「占い」や「コンサル」と同じだと思っています。

かつて細木数子は、ハンカチ王子こと斎藤佑樹とそのライバル田中将大を、ドラフト前に占いました。
細木数子は「二人とも大学に行きなさい(プロになるのはその後で良い)」と言います。
斎藤佑樹は細木数子の言った通り大学に進学。田中将大はプロになりました。

結果はご存じの通りです。

しかしここで、「細木数子の占いは外れたじゃないか!!」と、一概に避難することもできないのです。

考えてみてください。

もしも斎藤佑樹が大学に行かずプロになっていたら?
→もしかしたらもっと早くにダメになって、すぐさま引退していたかもしれません。

もしも田中将大が大学に進学していたら?
→もしかしたら今でも現役で続ける、偉大なメジャーリーガーになっていたかもしれません。

すべてはタラレバの世界。

「自己理解プログラム」を受けるか受けないかも同じことです。

「自己理解プログラム」を受ければ、受けなかった未来はわかりません。
「自己理解プログラム」を受けなかったら、受けた未来はわかりません。

当たるも八卦当たらぬも八卦です。

個人的にコンサルという仕事は、
【クライアントが成功すればコンサル担当側の手柄で、失敗すればクライアント側の責任】という、非常に無責任な仕事だと思っています。(偏見すみません)

「自己理解プログラム」もこれと同じです。

プログラム卒業生が大成功したなら、「自己理解プログラム」のおかげです。
もちろん成功実績として大々的に掲載することでしょう。
※ちなみに自己理解コーチは、「自己理解プログラム」を受けて成功している人とみなされている傾向があります。

プログラム卒業生が人生に行き詰ったら、それは卒業生の努力不足が原因です。「自己理解プログラム」の責任ではありません。
なのでプログラム側はその事実を公にはしないでしょう。

『自己理解プログラム』を受講したことで人生が良くなったと捉えるか、悪くなったと捉えるかは本人次第。
『自己理解プログラム』を受けて成功したら『自己理解プログラム』のおかげで、うまくいかなければ受講者本人の責任。

自分の人生を「占い」や「コンサル」に頼りたいという人には、『自己理解プログラム』の受講をおすすめします。




みや

みや

新しい体験をするのが好きです。
エンタメも好きです。特にドラマは好きなので感想レビューをどんどん書いてます。
自身のコミュニケーション下手を克服すべく、日々コミュニケーションや人間関係に関する勉強をしています。
内向型のアドバイザーとしても活動中です。 

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1 件のコメント

  1.  失礼します。
     今年の8月にこのプログラムを受講修了した者ですが、正直な感想としては「みや」さんとほとんど
    同じ印象を受けました。受講した結果、人生が好転するもしないも本人次第という言葉に尽きると思い
    ます。(運営側も、プログラムの説明の時に表現は違いますが念押ししていますしね)
     過去の受講者の経過を自分なりに調べてみましたが、活動が止まっている方が多い印象でした。(別の
    手段で行動している可能性もあるので断定はできませんが)
     プログラムの一番の利点としては、面倒な自己分析をやらざる得ない状況を作って「やりたいこと」の仮説を立てられる点だとは思いました。すでに、周囲の人に影響を与えるようなアウトプットをしてる人
    にとっては、大金を払ってまでやるものではないと感じます。(自己理解コーチもそうした経歴の人がほ
    とんどですし)悪い言い方かもしれませんが、大金を支払った手前、無理に値段相当の結果が得られたと納得している方も一定数いると思います。(私自身もそう思っています。笑)
     とても、共感できる記事だったので、長文になってしまいました。申し訳ありません。

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