
2025年7月31日より、Netflixで独占配信がスタートした『グラスハート』。
若木未生さんによる同名のライトノベルが原作。本作で主演を務める佐藤健さんが企画と共同エグゼクティブプデューサーも務めている。
この記事では、『グラスハート』を観た感想をレビューをしていきます。
『グラスハート』1話 あらすじ&感想レビュー

あらすじ
ドラマーになるという夢を諦めかけていた西条朱音(あかね)。彼女のもとに思いがけないビッグチャンスが舞い込む。それは天才音楽家・藤谷直季が率いる新生バンドに参加するというものだった…!
降りしきる雨の中、思い切り楽しそうにドラムを叩く朱音。そんな朱音の音にインスパイアされた藤谷がピアノを弾く。時折スローモーションになったり、雨粒が落ちる躍動感にフォーカスが当たったり。あれ?これは清涼飲料水のCM?と思わせる映像美。なんだろう、とても爽やかでとても青春を感じた。開始早々僕の心は鷲摑みされた。
この物語、複雑な設定がないのがいい。登場人物の設定もいたってシンプル(だと思う)。
まず朱音。ドラムを叩くことが大好きでひたすら練習している女の子。自己主張が激しい彼女のドラムを受け入れてくれるバンドがいない。そろそろ就活も始まるし、バンドで生きていくなんて夢は諦めようかな…と思い悩んでいる。
そんな朱音を演じるのは宮崎優さん。僕が彼女を初めて認識したのは、昨年放送のTBSドラマ『ライオンの隠れ家』。その作品で彼女はやや不良な娘を演じていた。今作のピュアで真っすぐな朱音とは正反対の役柄だ。
お次は藤谷直季。何かに秀でた天才って、日常生活や人間性がポンコツというイメージだけど、まさにその通りのキャラクター。音楽に夢中になっていると人の話も聞こえなくなるし、ところかまわず楽譜を書いてしまう。
そんな藤谷を演じるのは佐藤健さん。これぞ沼オトコっていうのを体現している。ふわふわしてて何考えてるわからない感じとか、優しい喋り方とか、ちょっと距離感バグってる感じとか、突然真剣な顔するところとか。全部”沼オトコ”の特徴(のはず)。全女子、いやなんなら男子も沼らせる魅力を孕んでいる。
あと特筆すべきは真崎桐哉を演じる菅田将暉さん。さすが。見た目から挙動、喋り方まで、絶対に絡みたくないイカれたバンドマンそのもの。役作りがすごい。
真崎は藤谷に対してかなりひがんでいるらしいけど、藤谷は全く意に介さず。2人の関係性もいい。
”天才に嫉妬する非凡な努力家”vs”非凡な努力家を素直に称賛するピュアな天才”って感じ。
天才から称賛されればされるほど、非凡な努力家はムカつく。そりゃあ真崎も「ぜってー負けねぇ」って啖呵切りたくなるわな。