「なんだか会話が途切れてしまう」
「どういうわけか会話が盛り上がらない」
そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、相手も自分も楽しんで会話ができるようになるコツをご紹介!
すぐに使えるものばかりなので、ぜひ明日からでも試してみてください。
試した瞬間から、「あれ、なんか楽しくお話できてるぞ?」となりますよ。
もくじ
会話が途切れない方法
会話を続けることが苦手と思っている人の多くは、
「何を話したらいいか分からない」
「特別、この人と話すことがない」
「話下手だから…」
というふうに、自分が喋ることばかり考えています。
しかし、ペラペラと面白いお喋りができるようになるためには、それなりのトレーニングが必要です。
今日明日で簡単に身に着くものではありません。
では、面白い話ができない人はどうすればいいのか?
簡単です。
こちらが喋るのではなく、相手に喋ってもらえばいいのです。
質問をする【特に初対面の時に有効】
なんとか頑張って会話を続けようと、こちらが必死にお喋りをすればするほど、相手は心を閉ざしてしまい、余計会話が盛り上がらず、気まずい雰囲気が流れる…。なんて経験ありませんか?
実はそれ、しかたないことなんです。
人は、他人の話の8割に興味がありません。
他人の話を聞いているよりも、自分の話を聞いてもらっているときの方が、断然”快感”を覚えます。
ハバード大学の研究ではこんな結果が出ています。
15分の会話のうち質問の回数が、
9回以上の人は好感度が高い。
4回以下の人は好感度が低い。
つまり、自分の話を一生懸命するより、積極的に相手へ質問をして会話を引き出した方が、簡単に”自分も相手も楽しい会話”になるわけです。
では、どんな質問をするのがいいのでしょうか?
僕のおすすめは、【バックトラッキング(オウム返し)×5W1H】を使った質問です。
質問をしたら、それだけで相手の心が開くわけではありません。
「質問の答えを、相手がきちんと聞いてくれている!」と思えたとき初めて、心が開いてきます。
心が開いてあなたへの印象が良くなれば、自然と相手はお喋りしてくれます。
その「きちんと聞いてるよ」ということを、相手にお知らせするために有効なのが、【バックトラッキング(オウム返し)】なのです。
自分「この前の休日はどこまで遊びに出かけたんですか?」
相手「北海道まで行ってきました」
自分「へー!北海道まで行ったんですか!」
こんな調子で、相手の言葉をオウムのように繰り返すことで、相手は「聞いてくれてる」と、安心して話すことができます。
そして、この「バックトラッキング」のあとに大事なのが、「5W1H」を使った質問です。
5W1Hとは、
Who「誰と?」
Where「どこで?」
When「いつ?」
What「何を?」
Why「なぜ?」
How「どのように?」
のこと。
自分「この前の休日はどこまで遊びに出かけたんですか?」
相手「北海道まで行ってきました」
自分「えー!北海道まで行ったんですか!誰かと一緒に行かれたんですか?(Who)」
相手「はい。友達と二人で行きました。」
自分「お友達と二人で!楽しそうですね♪ちなみにどんなことをしたんですか?(What)」
相手「海鮮を食べたり、ラベンダー畑を見たりしましたよ!」
自分「海鮮食べたんですね!羨ましい~!ラベンダー畑へはレンタカーで?(How)」
こんなふうに、「5W1H」を使えば、いくらでも質問できます。
そして相手の答えに対して、「バックトラッキング」を忘れすしっかり入れていきましょう。
【バックトラッキング(オウム返し)×5W1H】を使えば、
「質問の答えをきちんと聞いてますよ」
「あなたに関心がありますよ」
ということが相手に伝わって、自然と会話が続くようになります!
相手を主役にする【2回目以降にも有効!】
質問をして相手にお喋りしてもらえれば、初回は話が途切れにくい。
しかし二度目まして以降では、この”質問をする”というテクニックだけで話をつなげていくのは難しいです。
というのも、だいたい初回の質問で、質問したいことって尽きてしまうもの。
「お仕事は何を?」「最近どこ行きました?」「恋人はいますか?」「お子さんは?」「どちらの出身ですか?」「休日は何してます?」など。まあ、だいたいこんなもんでしょうか。
それらをひととおり質問したら、「もう他に何も質問したいことが出てこない…」となってしまう人がほとんど。
◆一度目はなんとか話せても、二度目で話すことがなくなる理由◆
グッドコミュニケーション代表の野口敏さんは、著書『またすぐに!会いたくなる人の話し方』の中で、こんなことを述べています。
(原文抜粋引用)
多くの人の会話を観察しますと、ほとんどの人が「もの」や「場所」を主人公にして話をしています。
たとえばビジネスマン同士の会話ですと、「お仕事はどのような?」から始まることが多いと思います。
すると判で押したように、会社主人公の会話がはまるのです。
「会社はどこに?」「どんな商品を?」となって、「お引き取り先は?」から業界の話になり、「不景気ですからね」などというオチをつけて、話はほぼそこで終わります。
「ご出身はどちらですか?」という会話もだいたい同じ。
「名物は何?」「交通は?」「どなたか有名人が出ていますか?」などという話で終わりです。
あとは「その土地の近くの○○山、○○海岸に行ったことがある」などという自分主人公の話を少しして、気まずく終わるというパターンを多くの人が経験しているのではありませんか。
「もの」「場所」を主人公にした話が、なぜ広がらないのか。
それは、そこに相手のエピソードがないからです。話がとても上手な人ならば、気を利かせて「へぇ、そうなんだ」と感心するエピソードにつなげることもできるでしょうが、それには豊かなコミュニケーション力が必要になります。
「もの」や「場所」だけの会話は、なかなか広がりにくいものなのです。
話が広がりやすいのはお互いのエピソード・トーク
一度目は話すことがあっても、二度目に同じ人に会うと話すことがなくなるという話をよく耳にします。
これは「もの」「場所」でしか話ができない人の必然と言えるでしょう。
一度目で互いの情報を全て話し終えているので、もうそれ以上話すことがなくなったのだと考えられます。
対して、相手主人公の話がうまくできた時はどうでしょうか。
たとえば、仕事の話になった場合。
「朝、私は仕事のエンジンがかかるまで一時間くらいかかるんです。○○さんはいかがですか?」
と問えば、出てくる話は、お互いのエピソードになるのです。
こんなふうに相手に話しかければ、「やる気がありそうに見せる演技」や「エネルギーが切れる時間」などの話になって、お互いの人柄まで伝わるはずです。
こうしたエピソード・トークでは、様々な人物も登場してきますから、話に奥行きが出ます。さらにいいことに、親近感まで湧いてきます。
すると二度目に会った時は、互いのもっと深い喜びや悩みを語ることもできるから、話が広がるのです。
初対面の人との会話なら、スタートは「もの」「場所」主人公でもかまいません。
まず自分主人公の話を短く入れることも、初対面の場合には必要なことです。そして、相手が気を許してくれた感じがしたら、そこから相手主人公の話しへと進めてみてはいかがでしょうか。
引用:『またすぐに!会いたくなる人の話し方』(野口敏)
野口さんのおっしゃる「相手主役の会話」とは、相手が”自身のエピソード”を語ることを指します。
”初めまして”の会話では、「5W1H」の質問を使えば、簡単なエピソードトークを引き出せます。しかし、2度目まして以降は、簡単なエピソードトークだけでは会話が続きません。
会話を広げ、盛り上げるためには、より”コア”な相手のエピソード・トークを引き出す必要があります。
そこで、僕がオススメするのが「イマジネーション・トーク」です。
「イマジネーション」とは「想像」「空想」のこと。
たとえば、
自分「この前の休日はどこに行ったんですか?」
相手「北海道に行ってきました」
こんな会話があったとします。
そうしたら一度、相手の姿を頭の中で想像してみてください。
(この会話でしたら、「相手が北海道に行って楽しんでる姿」を想像してみます。)
想像(この人、落ち着いて見えるし、一人旅を満喫してそう)
想像(レンタカーを借りて、気ままに色んな所をドライブしてそうだなぁ)
こんなふうに色々想像してみましょう。(想像力は鍛えれば簡単に身に着きます!)
そして、想像したことをそのまま口に出して言ってみるのです。
この時、正しいとか間違ってるとかは気にしないでください。
質問形式でなくても構いません。(ただし、相手を馬鹿にしたような内容や、攻撃的な内容は控えてくださいね)
自分「○○さんって落ち着いているから、一人旅でも楽しんでるイメージです!」
自分「レンタカー借りて色んなところまわると楽しいですよね~」
こんな感じで、想像のまま言ってみます。
すると、相手は自然と「そうそう」と肯定してくれるか、もしくは「え!違うよ!」と訂正してくれます。
そして、肯定の場合はその詳細を、訂正する場合は実際はどうだったかを話し始めてくれます。
肯定パターン
相手「え?わかります?そうなんですよ。一人で行ってきました。けっこう一人の方がサクッと行けちゃうし、楽なんですよね~」
相手「よく分かりましたね!そうなんですよ。レンタカーないと北海道を楽しむのはなかなか大変ですからね。おかげで今回は○○って所から○○って所まで行けました!」
訂正パターン
相手「いえいえ、今回は友達と二人で行ったんですよ。あ!でもたしかに、普段は一人でも旅行は行っちゃいますね」
相手「いや~、本当はレンタカー借りたかったんですけど、あいにく自分も友達も免許持ってなくて…。車があれば○○って所に行きたかったんですけど。今回は交通機関で行ける範囲で、○○とか○○に行きましたよ」
こんなふうに、肯定でも訂正でも、相手からポンポン新たな情報が出てくるはずです。
新たな情報を聞けば、こちらも自然と色んな「5W1H」の質問が湧いてきますよね。
例えばこんな風に。
自分「他にはどんな場所に一人で行ったんですか?(Where)」
自分「車がなくて行けなかったのは残念ですね。行きたかった○○って所には何があるんですか?(What)」
新たな情報をもとに質問してみましょう。
そして、その質問に対する答えを聞いたらまた相手の姿を想像する→想像したことを口に出す。その繰り返しです。
【質問】→【想像】→【想像したことを口に出す】→【肯定か否定の理由を聞く】→【質問】と、これを繰り返していけば、相手は、よりコアな”自身のエピソード・トーク”を話すことができます。
「自分語り」で、話のきっかけをつくる
「質問をする」「イマジネーション・トークをする」この2つを取り入れても、なかなか自身のエピソード・トークをしてくれない相手もいます。
そんなときは、こちらから「自分語り」をしてみましょう!
え?人は他人の話に興味がないんじゃなかったの?
はい。ありません。
「自分語り」は、あくまでも相手のエピソード・トークを引き出す”誘い水”的役割。
相手はもしかしたら、
(今の質問になんて答えたらいいかな?)
(どのくらいのエピソード・トークを求められているんだろう?)
などと色々考えすぎるあまり、話す内容に迷ってしまって、喋れないでいるのかもしれません。
だからこそ、あえてこちらが「自分語り」をすることで、「このくらいの内容で大丈夫だよ!」ということを暗に示してあげるのです。
たとえばこんな風に。
自分「最近なにか楽しいことあった?」
相手「うーん…」
自分「私はね、この前の週末に友達とバーベキューしたんだ~。でもさ、その日すごく暑くて、お肉の味を楽しんでる暇なかった。笑」
こんな話をしたら、相手はきっと(ああ、遊びに行った話とかでいいんだ)とか、(ちょっと失敗エピソードも添えるといいのかも!)など、相手から求められている話の内容・ボリュームの予測がついて、話しやすくなるもの。
すると、
相手「そうなんだ!楽しそうでいいね!私はね、家族とごはん食べに出かけたよ。ダイエット中なのに、すごい食べちゃった。笑」
なんていうふうに、自身のエピソード・トークをしてくれる可能性が高まります!
相手が、自身のエピソード・トークをなかなか語りださないときは、ぜひ「自分語り」を誘い水にして、話しやすい状況を作ってみてください。
会話が途切れない方法 まとめ
会話が途切れない方法をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
一番大切なのは、「自分の話をしよう」という考えを改め、「相手の話を引き出して聞く」こと。
明日からでもさっそく実践できるものばかりなので、「なんだか人と会話が続かないなぁ」と悩んでいる方は、積極的に使ってみてくださいね♪