【脚本】 黒岩勉
【演出】石川淳一
【キャスト】藤原竜也、広瀬アリス、ユースケ・サンタマリア、小日向文世 ほか
もくじ
全領域異常解決室 あらすじ&ネタバレ感想レビュー(1話)
1話あらすじ
【1話あらすじ】
警視庁音楽隊カラーガードの雨野小夢(広瀬アリス)は、ある日突然「全領域異常解決室」、通称「全決(ゼンケツ)」への出向を命じられる。
神社の社務所のような外観の本部へ行くと、中には室長代理の興玉雅(藤原竜也)がいた。
興玉いわく、「全決」とは大和朝廷時代からある世界最古の捜査機関で、超常現象のような“不可解な事件”を捜査する内閣官房直轄の機関だという。
小夢はそんな機関が実在することに驚き、自分がなぜこんな所に配属されたのか不思議に思う。 興玉は、現在捜査している「神隠し事件」について小夢に説明する。
最初の事件は半年ほど前に起こった。
現場に残されていたのは服と持ち物、そして大量の血液。遺体は見つからず、まるで人間の身体だけが消えてしまったようだ。
その後、ネット上に「これは『神隠し』である」「私は神の一柱、ヒルコである」という犯行声明が出た。その後も同じような事件が相次ぎ、ヒルコはその度に声明を発表。
人々は徐々にヒルコの存在を信じ、恐れ、中には崇める者もいた。
興玉と小夢は「全決」の局長・宇喜之民生(小日向文世)に指示され、合同捜査に参加するため、警視庁捜査一課へ赴く。
捜査一課に到着すると、そこには警部の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)、二宮のの子(成海璃子)、北野天馬(小宮璃央)たちが捜査資料を見ていた。
荒波は興玉たちに怪訝な表情を浮かべながらも、重要人物として捜査している松宮瑠偉(吉村界人)について説明する。
松宮は元々、メン地下アイドルグループに所属していたが、解散した後はファンの女性とデートをするなどして稼いでいた。
今まで起きた8件の神隠し事件のうち、彼は直近の3件で第一発見者になっており、3人全員が松宮とデートを重ねる熱狂的なファンだった。
しかし松宮は犯行時刻にシェアオフィスで働いており、その姿が防犯カメラにも映っていたためアリバイがある。
その最初の事件のあと、松宮は「ヒルコが見える」と話すようになり、SNSで大きな話題に。
その後もSNSや動画サイトでヒルコへの注意を呼びかけ、今では登録者数800万人以上という人気チャンネルになっていた。松宮は「ヒルコが近づくと空間が歪んで見える」という。
犯行現場近くの防犯カメラには、崩れたモザイクのような人間の影が移動する様子が映っていた。
しかし興玉は、この犯人は、「ヒルコではなくシャドーマン(光る人型UMA)かもしれませんね」と言い放ち・・・。
(Tverより引用)
1話ネタバレ感想レビュー
超常現象・オカルト・都市伝説好きにはたまらないドラマ?
超常現象×事件といえば、『トリック』や『SPEC』、『都市伝説の女』、『ガリレオ』などを思い出す人も多いのではないだろうか?
これらの非科学的な事件を究明していくドラマが大好きな私は、今作にだいぶ期待していた。
期待通りけっこう面白かった!
イメージ的には『都市伝説の女』に近いかな?
結果的には松宮瑠偉(吉村界人)が第一発見者となった事件3件に関しては、彼の熱狂的ファンが、松宮の運営する動画をよりバズらせるために、ヒルコ(シャドーマン)に殺されたフリをしただけだった。
しかし、3人のうちの1人が他2人を裏切って殺害。
裏切った女はさらに、「私は松宮の妻です」と動画内で告白した松宮の妻(志田未来)を殺害しようとしたが、松宮が止めに入った。
そこに興玉雅と雨宮が駆け付ける。
そして、輿玉雅が推理した内容を犯人たちに語り、逮捕。事件は解決となったのだった。
つまり、本当に超常現象的事件が起こるわけではなく、超常現象に見せかけた事件を藤原竜也が華麗に解決していくドラマということ。
『SPEC』のように本当に超常現象で事件が起こっていくのが好きな方には向かない作品かもしれない。
しかし!
直近3件の事件は松宮のファンが起こした事件だったもの、他5件は結局誰の仕業なのかはわからず終い。
「もしかして本当にヒルコ(シャドーマン)がいるのか…?」と匂わせて1話は終わっているのが気になる…!
キャラ設定は王道中の王道
藤原竜也が都市伝説を信じていて、その類の知識が豊富。
なおかつ洞察力にも優れていて、細かな点に良く気づく。
つかみどころがなく、何を考えているのかよくわからない。
広瀬アリスは刑事として新米で、藤原竜也に振り回される役。
藤原竜也の手のひらの上で転がされている感じ?
超常現象やオカルトを信用していないが、藤原竜也に触発されて徐々に興味が湧いてくる…。
そして二人は、普通に事件として扱いたい刑事課の人間たちからは忌み嫌われる存在。
めちゃくちゃ既視感ある設定だなと思ったら、福山雅治主演の『ラストマン』と似たキャラ設定だと気づいた。
・福山雅治(盲目の天才刑事)→藤原竜也
・大泉洋(刑事1課から福山雅治の元へ移動になった)→広瀬アリス
・吉田羊(刑事1課長)→ユースケ・サンタマリア
今作も『ラストマン』も脚本は黒岩勉さん。
キャラ設定が似てしまうのは仕方がないか。
全領域異常解決室 あらすじ&ネタバレ感想レビュー(2話)
2話あらすじ
(Tverより引用)
名門進学校として知られる葛乃葉(くずのは)女子高等学校で、集団失神が相次いでいた。
1ヶ月ほど前から生徒の授業中の居眠りが急激に増え、今や教師も含め7割の生徒たちが失神を経験しているという。
今回も謎の神ヒルコを名乗る人物から犯行声明が出され、「全決」の興玉雅(藤原竜也)と雨野小夢(広瀬アリス)は究明に向けて調査を始める。
学校に赴いた二人は、校長から3年生で生徒会長をしている剣持日向(清乃あさ姫)を紹介される。
その様子を怪しげな生物教師・山杉幹夫(林泰文)が遠くから見つめていて・・・。
興玉は学校の裏庭に多数の花が手向けられているのを発見する。
2ヶ月前に、当時の生徒会長・白石一香(井上音生)が飛び降りていたのだ。
白石と剣持は生徒会長と副会長で、さらに同じ生物部の親友だったという。興玉が自殺の原因を尋ねるが、剣持は言葉を濁す。
さらに、1ヶ月ほど前には「イケメン先生」と呼ばれ大人気だった歴史教師・池神春来(中尾暢樹)も失踪していた。
学校の周辺を探索していた興玉は、敷地の一画にあったはずの祠(ほこら)がなくなっていることに気づき、なぜ解体したのか聞いてみると、「ボロボロだったので生物部で解体した」と話す剣持。
祠の残骸を見た興玉は、「これが祟りの正体です」とつぶやく。
そして翌日、興玉は全校生徒の前で事件の原因は「キツネツキ」だと話す。
その内容に、教師や生徒の間に動揺が広がり・・・。
引用元:Tver
2話ネタバレ感想レビュー
張り巡らされる伏線
・集団失神
・生徒会長の自死
・イケメン教師の失踪
・壊された「ほこら」
・ケサランパサランを大事にする生物の教師
色んな伏線を用意してくれているので、謎解き気分で観ているととても面白い。
福本莉子演じる謎の女の正体は?
1話から登場しているものの、その正体が明かされていない福本莉子演じる謎の女。
1話ラストでは、謎の女が雨宮の向かいから走ってきてすれ違うのだが、その際、謎の女の顔がグニャグニャとしていることに驚く雨宮。
察するに、この謎の女はこの世のもではないのでは…?
2話では、人形町の豊玉神社にて参拝中の「全快」局長・宇喜之が、巫女の恰好をした謎の女から「ようこそお参りくださいました」と声をかけられる。
その女に向かって宇喜之は、「最近、暴れすぎじゃないですか?目をつけられますよ」と言うのです。
それに対して「カミってるね~わたし」と奇妙なセリフを吐く謎の女。
宇喜之は謎の女の正体を知っているということなのか?
もしかして謎の女は、「神に仕える精霊」的な存在なのだろうか?
全領域異常解決室 あらずじ&ネタバレ感想レビュー(3話)
3話あらすじ
都内の高層マンションの庭園に、空から物体が落ちてくるという怪事件が起きた。
その中には何者かの左足と小型機の一部も含まれていた。「全決」の興玉雅(藤原竜也)は、これは「タイムホール」・・・過去や未来と繋がる異次元媒介装置によるものかもしれないと話す。
そして、今回もヒルコから犯行声明が出され、興玉と雨野小夢(広瀬アリス)は事件の究明に乗り出す。
DNA鑑定の結果、発見された左足は研究者・真鍋哲(神保悟志)のものだった。
真鍋は重力理論の世界的権威で、タイムホール研究の第一人者だった。
しかし、4年前、小型機での移動中に機体ごと失踪していた・・・。
警視庁の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)らは落とした可能性のあるマンション高層階の住戸をくまなく調べたが、事件に繋がるものは何も見つからなかった。
興玉は、ある騒動について話をする。
4年前、真鍋と主任研究員・常見真紀(山口紗弥加)は、タイムホールに繋がる時空制御に成功したと発表。だが一ヶ月後、常見がデータを捏造していたことが発覚し、真鍋は常見を解雇。タイムホールの研究も打ち切った。
常見はそのまま姿を消し、真鍋の小型機が失踪したのはその1カ月後だった・・・。
興玉と小夢は、真鍋らがいた研究室へ赴く。現在の室長・片桐凛太朗(森下能幸)らに話を聞いていると、そこに常見から電話がかかってきて・・・。
引用元:Tver
3話ネタバレ感想レビュー
豊玉妃花はヒルコではない
3話終盤で雨野は、豊玉妃花が一連の事件現場の防犯カメラに映っていることを突き止め、「彼女がヒルコではないか?」と疑います。
さらに3話ラストシーンでは、豊玉妃花が「いよいよ対決か~全領域異常解決室と」と言ったことで、豊玉妃花がヒルコではないか?と思わせる描写がありました。
しかし、おそらくこれらはミスリード。
福本莉子演じる豊玉妃花は、「豊玉姫」なのだろうと推察します。
豊玉姫とは…日本神話に登場する「水」や「海」の女神のことで、その正体はサメと言われています。
作中、豊玉がサメのキーホルダーをつけているシーンがありました。
日本書紀によると豊玉姫は、イザナギとイザナミの間に生まれた海神・豊玉彦命の娘。
そしてヒルコは、イザナギとイザナミの間に生まれた最初の神でありながら、不具の子であったため捨てられてしまった存在。
つまり、海の女神「豊玉姫」である豊玉妃花はヒルコではない。
ヒルコの正体は身近な人物の可能性
直近の黒岩勉さん脚本ドラマをおさらいしてみました。
『マイファミリー』→真犯人は主人公の親友で元刑事
『ラストマン』→準主人公の育ての父
『グレイトギフト』→主人公の部下
いずれも初回から出演していて、主人公とだいぶ近しい人間が真犯人であるパターンであることがわかります。
それを考慮し、初回から出演していて、主人公・輿玉と接点がある人物をピックアップしてみます。
〇警視庁捜査一課の3人(荒波、二宮、北野)
〇デリバリーの芹田
〇接点があるかはわかりませんが、内閣官房国家安全担当審議官の直毘
この5人の中にヒルコがいるのではないか?と考えられます。
個人的に特に怪しいと感じるのはユースケ・サンタマリアさん演じる荒波です。
ヒルコのターゲットの一人が、たまたま荒波の知人女性だった…。本当にたまたまなのでしょうか?
全領域異常解決室 あらすじ&ネタバレ感想レビュー(4話)
4話あらすじ
東京・大手町のビジネス街で、4件の飛び降り自殺が連続して起こった。
今回もヒルコから犯行声明が出され、その内容は「堕落したビジネスマンたちへの天罰として、≪縊鬼(いつき)≫という妖怪に憑りつかせて自殺に追い込んだ」というものだった。
縊鬼は古来より、憑りついた人間の精神をむしばみ自殺に追い込むと恐れられてきた妖怪だ。
死亡した4人はいずれも国家的なビジネスに関わっており、内閣では連続殺害テロである可能性が高いと判断。
内閣官房国家安全担当審議官の直毘吉道(柿澤勇人)自ら、「全決」の興玉雅(藤原竜也)たちに事件の解決を依頼する。
4人目の自殺者・香取吉信(吉田宗洋)の妻・柘植朝日(橋本マナミ)は元モデルで、今はテレビのコメンテーターとしても活躍。
入籍はしていないが、同じフロアでそれぞれ会社を経営しており、SNSでの仲むつまじくおしゃれな生活ぶりは憧れの的となっていた。
興玉と雨野小夢(広瀬アリス)は高層ビルの防犯カメラを確認した後、柘植に話を聞く。
すると柘植は、「(香取が)亡くなる数日前、『縊鬼に会ってしまった』と言っていた」と明かす。
その後、他の遺族も相次いで同じような証言が出てきて・・・。連続自殺は、本当に妖怪の仕業なのか―!?
引用元:Tver
4話ネタバレ感想レビュー
いよいよ偶然では片付けられない
1話の神隠し事件は、8件のうち最後の3件はヒルコを模倣した事件だったが、先の5件の真相は闇のままだった。
2話の狐憑き怪現象は、「井戸の空気穴を塞いだことによりガスが漏れ出て、そのガスを吸った生徒や教師が一斉に失神してしまっていた」という、事実かどうかはっきしりしない結論で片付けられた。
3話の空から物体が落ちてくる怪現象は、『ファフロツキーズ現象』として処理されました。
ただ、4年前に事故で亡くなった男性の足の骨や靴、小型機の残骸などが、4年前に交際していた同僚女性のマンションの前にたまたま降ってきたという、偶然にしては出来すぎてる現実は無視。
そして今回の妖怪・イツキは、「麦角アルカロイドと違法薬物による幻覚症状が重なった結果、自殺者が連続する不可思議な現象が起きた」として片付けられました。
しかし、そんなに急に連続して自殺事故が起きるものなのか?
そもそも、指先が蒼白・チアノーゼ気味になる「麦角アルカロイド」特有の症状がみられたのは、最後の被害者・戸塚のみ。
他の遺体は検体を取っていなかったため、「麦角アルカロイド」が体内に入り込んでいたのかは不明。
これまでの4件の事件はいずれも、はっきりとした解決はできていない。
麦角アルカロイドとは?
小麦・ライ麦などに寄生する麦角菌(Claviceps purpureaなど)により産生されるアルカロイド。
麦角菌に感染した穀物は穀粒の代わりに硬化部位(菌核)を形成し、これが麦角と呼ばれる。
麦角アルカロイドより合成されたリゼルギン酸ジエチルアミド(リセルグ酸ジエチルアミド;LSD25)は主として知覚、ことに視覚領域を主とする多彩な幻覚、陶酔感や陽気な気分、逆に不安な抑うつをきたす。乱用により脳障害をおこし、精神病症状や自殺傾向を生じる場合がある。
引用元:https://www.pharm.or.jp/words/word00888.html
『SPEC』要素が出てきた
「豊玉神社が事件に関連している!」と気づいた雨野が豊玉神社に向かうと、豊玉妃花と遭遇。
「あなたはヒルコなの?」と問う雨野。
それに対し、「神の存在は信じる?あなたの目の前に、神がいると言われたら信じる?」と問い返す妃花。
「何言ってるの?」と困惑する雨野に、「私が神なの」と返す妃花。
そんな妃花に対して、真剣な顔で「私が知りたいのは、あなたが連続殺人の犯人、ヒルコかどうかってだけ」と切り返しす雨野。さらに、「署の方で話を聞かせてもらいます」と妃花の手を掴んだときだった、
妃花が手のひらを雨野にかざす。
すると、雨野は途端に呼吸が苦しくなり膝まづく。
そしてゆらゆらゆれる視界の先で、笑顔の妃花が「そうだよ、私が〇〇〇だよ」と言うのを聞いた雨野。
「私が〇〇〇だよ」の部分は無音。「私」と「だよ」は唇の動きでわかるが、〇〇〇の部分は不明。
「ヒルコ」と言ってるようにも見えるけど、個人的には4文字の言葉のように見える。
最後が「お」の口で終わっているようにも見える。
いずれにしても、妃花が意味ありげにサメのキーホルダーをカバンにつけているので、確実に、正体がサメである女神・豊玉姫であると思われるので、ヒルコではないはずです。
さらに考えすぎかもしれませんが、デリバリーの芹田さんも能力者なのかも…?
逃走してしまって行き先不明の車がどこにいるのか、目を閉じて特定していたので、透視、予知、異常嗅覚、異常聴覚、そのあたりの超能力があるのかもしれません。
そして雨野もまた、何らかの能力を秘めているのかもしれません。
さらに、妃花の正体を知ってる風な宇喜之もまた、何らかの能力を兼ね備えている可能性があります。
豊玉姫・宇喜之・雨野・芹田・輿玉 VS ヒルコ(黒幕)による超能力対決になったらそれはそれで面白い。
そうなれば、もはやあのカルト的人気ドラマ『SPEC』みたいになるかも…?
全領域異常解決室 あらすじ&ネタバレ感想レビュー(5話)
5話あらすじ
東京のあちこちで爆破予告が相次ぎ、ヒルコから犯行声明が出された。
これまでの4件は全て爆発の1時間前にマスコミに向けて予告があり、そのすぐ後に警察に爆発物の場所を伝える電話があったため、未遂に終わっていた。
「全決」と警察による捜査会議では、現場の映像を確認すると、全ての場所に謎の女性・豊玉妃花(福本莉子)が現れていた。
雨野小夢(広瀬アリス)らは彼女がヒルコではないかと推測。
一方、興玉雅(藤原竜也)はマスコミに予告している人間と警察に通報している人間は別だと話す。
そんな時、新たな爆破予告が届く。
今回は爆破まで30分の猶予しかない。
すぐに爆破場所を伝える電話が警察に入り、一同は現場へと向かう。
その頃、現場では人々の避難が始まっていた。
そこに薬剤師・生嶋未智(星野真里)がやってきて・・・。
未智は爆発物が入ったカバンを見つけるが、逃げ遅れた子どもを助けようとして、爆風に巻き込まれ病院へと搬送される。
病院では、幸い命に別条はなかった未智の取り調べが行われていた。
現場から5キロほど離れた薬局で働いていた未智は、爆破予告のニュースを見た直後に薬局を飛び出し、公衆電話からどこかへ電話をかけていた。
なぜ爆弾の位置が分かったのかと問われた未智は「私には《千里眼》の能力がある」と話す。
そして、そこに未智の娘で小学1年生の未琴(諸林めい)もやってきて・・・。
5話ネタバレ感想レビュー
全領域異常解決室は「神様」が起こした不可思議な事件を丸く収めるための機関だった
興玉はついに、雨野に全領域異常解決室の本来の目的を説明します。
興玉「八百万の神々が今もこの世界で暮らしています。彼らは何度も何度も新たな人生を繰り返し、皆それぞれの時代の人間の姿をして、ごくごく当たり前に生きてきました。風邪もひくし、二日酔いにもなるし、失恋して泣いたりもする。それが神です。彼らの中には人知を超えた能力を持っている者もいます。神がそれらの能力を使い起した不可思議な事件。それを人間たちに気づかれないように丸く収めるのが全領域異常解決室の仕事でした」
豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)→ 豊玉妃花(トヨタマヒメカ)
市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)→ 生嶋末琴(キシマミコト)
興玉さんは興玉神(オキタマノカミ)でしょう。
芹田さんは調べましたがわからず。
ヒルコの暴走を止めるために、神様たちが集まり、解決に向けて奔走しているとのことでした。
全領域異常解決室 あらすじ&感想レビュー(6話)
6話あらすじ
興玉雅(藤原竜也)から、神について話を聞く雨野小夢(広瀬アリス)。
予知能力を持つ小学生・生嶋未琴(諸林めい)は市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)という神だった。
他にも「この世界にはたくさんの神が人間とともに暮らしている」と聞かされる小夢。
人知を超えた能力を持つ神が起こした不可思議な事件を丸く収めて解決に導くのが「全決」の役割だったのだ。
そして今「全決」は謎の神「ヒルコ」との戦争状態にあり、反乱を止めるため正体を暴こうとしていることを知った小夢は、強い使命感を覚える。
そんな時、美容系の有名インフルエンサーばかりが連続して亡くなる奇妙な事件が発生。
今回もヒルコから「犬神(いぬがみ)の呪い」が原因であるという犯行声明が出される。
被害者たちはいずれも過食により気道が塞がって窒息死しており、部屋からはピンク色のサプリメントが見つかっていた。
今回の事件には「犬神筋(いぬがみすじ)」が関わっているかもしれないと話す興玉。犬神とは憑(と)りつかれると心身を喪失し、大食いになってしまう犬の霊で、それを呪術で操る家系があるという。
興玉は、ヒルコの仲間に犬神筋の人間がいる可能性を考える。
警部の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)たちから情報を得て捜査資料を見た興玉は、被害者たちが通っていた美容整形外科医・大隈邦男(吉田鋼太郎)の写真に目を止める…。
引用元:Tver
6話感想レビュー
6話の正直な感想は、「情報量が多すぎ!」です。
これまで登場してきた「神様」の紹介に加え、興玉と別行動していた豊玉が、これまで事件にどうかかわっていたのかという解説、さらに同時進行で「ヒルコ」から新たな犯行声明文が届き、「犬神」「犬神筋」「八百比丘尼(やおびくに)」などの都市伝説まで絡んできて情報が大混乱。
いったん整理します。
今のところ明かされた神様
興玉雅 | 興玉神 (オキタマノカミ) | 猿田毘古神が宿った岩が神格化した神 人が発する善悪がわかる |
雨野 | 天宇受売命?(まだ定かではない) (アメノウズメノミコト) | 芸能の神 猿田毘古神の妻 |
芹田 | 猿田毘古神 (サルタビコノカミ) | 交通安全の神 目的地がどこだかわからなくても、 依頼人を目的の場所へ誘導することができる能力 |
宇喜之 | 宇迦之御魂神 (ウカノミタマノカミ) | 農耕や食物の神 お稲荷さん |
豊玉妃花 | 豊玉毘売命 (トヨタマビメノミコト) | 海の神 水を自在に操る能力 |
生嶋末琴 | 市寸島比売命 (イチキシマヒメノミコト) | 水の神 千里眼の能力 |
大隈邦男 | 大国主神 (オオクニヌシノカミ) | 出雲の国をつくった神 怪我や病を治す能力 |
さらに、1話の「神隠し事件」の被害者5人は全員神様だった。
神様は全員に共通の能力があります。
それは、相手の頭に手をあてて「コトドヲワタス」と唱えると、相手は神様に関する記憶を一切なくしてしまうというもの。
これは相手が神様の場合でも有効で、「自分が神様である」という記憶を失った状態で肉体が死ぬと、神様の魂も同時に消滅してしまう。
その際、肉体と魂は消えてなくなってしまうため、身にまとっていたものだけが抜け殻のように残る。それが神隠し事件の真相だったのです。
「犬神」と「八百比丘尼(やおびくに)」
「犬神」→犬の霊の憑き物。
「犬神筋」→呪術によって犬神を特定の相手に憑依させることができる家系のこと。
ヒルコが犬神筋に、「犬神を憑依させることができる物(今回は犬の毛)」を依頼。
ヒルコは犬の毛を大隈の元妻に託し、美容系インフルエンサーたちに着けさせた。
「八百比丘尼」→人魚の肉を食べたことで不老長寿の体を手に入れた女性修行者。
犬塚がその八百比丘尼であった。
八百比丘尼には犬神が憑かないと言われている。
犬塚は大隈に死んでほしくなくて、人魚の肉を調合して不老長寿の薬を開発しようとしていた。
犬塚は、薬が実際に効果を発揮するかを確認するため、美容系インフルエンサーたちに試作品を提供。
実は人魚のミイラを犬塚に提供していたのはヒルコだった。
整理すると、
→ヒルコは犬塚が大隈のために「不老長寿の薬」を開発したがることを察知し、犬塚に人魚のミイラを提供。
→不老長寿の薬が完成したか確かめるため、大隈の元妻を使い、薬の実験台となっている「美容系インフルエンサー」たちに「犬神」を憑りつかせていた。
つまりヒルコは不老長寿の薬を欲しがっている。
全領域異常解決室 あらすじ&感想レビュー(7話)
7話 あらすじ
雨野小夢(広瀬アリス)は、自分が天宇受売命(あめのうずめのみこと)という神だと気づく。
それを聞いて黙り込む興玉雅(藤原竜也)ら「全決」のメンバーたち・・・。
そして、話は4カ月前にヒルコによって消された料理研究家の大月比呂佳(田山由起)の「神隠し事件」にさかのぼる。
彼女は糧食を司る大宜津比売神(おおげつひめのかみ)で、全決で頻繁に食事をふるまっていた。
謎の神「ヒルコ」に仲間を消された全決メンバーは、必ずヒルコの正体を暴くと決意を新たにする。
神隠し事件の最初の被害者と2人目の被害者には交流があり、その後の2人目と3人目の被害者にも個別に親交があったことに気付いた興玉たちは、「ヒルコは神隠しをする前に、知り合いの神を聞き出しているのかもしれない」と仮説を立てる。
大月と親しくしていた人物へ会いに行くことに。
また、ヒルコの正体は神ではなく、人間ではないかという推測もする。
飛鳥時代、厳しい修行の果てに、神としての記憶を消す「事戸渡し」を習得した人間がいたという。
それは日本最古の呪術者とも、山岳信仰である修験道の開祖ともいわれる「役小角(えんのおづぬ)」だ。
役小角が今の時代にも生きていて、ヒルコとして名乗っているのではないかと考えるが・・・。
そんな時、ヒルコから「芹田正彦(迫田孝也)に天罰を下した」という犯行声明が届いていた。
引用元:Tver
7話 感想レビュー
真実を知ってから、これまでの話を振り返ると最高に面白い!
雨野の身に何があったのか。
ことの真相を知ってから1話~6話を振り返って観ると、なぜ興玉がいちいち含みを持ったような言い回しや立ち回りをしていたのかがわかって最高に面白い。
興玉だけではなく、
芹田が雨野に対して異様に好意的だったことや、
豊玉が雨野の前にちょいちょい現れてはちょっかいを出していたことにも納得。
「事戸」を渡され神としての記憶を失い、普通の人間になってしまった雨野を混乱させないように。
でも何かのきっかけに神であったことを思い出してほしい。
そんな複雑な気持ちを抱えて雨野に接していた「全決」メンバーを思うと胸が熱くなる。
何万年もの間友人だった人が消えてしまうなんて辛すぎる…。
ちょっと年数が人知を超えすぎていて、完全に共感はできないけど…。
修理固成 神の総入れ替え
ビッグデータを扱うテミスホールディングスのCEO寿 正(ことぶき ただし)がヒルコ事件に関与。
寿は、月明かりの下でなら時間を操ることができる神、月読命(ツキヨミノミコト)を呼び出します。
そして寿は、警察に押収保管されていた「人魚のミイラ」を月読命に差しだし、ヒルコ事件を起こした目的を告げるのです。
修理固成。神の総入れ替えです。
と…。
内容を整理すると、
・これまで殺害された神、とくに1件目以降の神には、夜道の人気がない場所に行かないよう通告がされていた
・それにもかかわらず、全員人気がない夜道で殺害されてしまった
・布刀玉命(フトダマノミコト)を操っていた、もしくは何者かが擬体化して雨野を拉致
・雨野は「ジンギ」という特殊なもので刺された
・警察内部の人間が「人魚のミイラ」を盗み出し、寿に渡した
・「人魚の肉」を利用して不老長寿になろうとしている者がいる
・「事戸渡し」を習得した人間「役小角(えんのおづぬ)」の情報をわざわざ出している
これらから想像するに、
・「事戸渡し」を習得した人間が「ヒルコ」を名乗っている
・寿正は「ヒルコ」の信者の可能性が高い
・雨野を拉致したとき同様、なんらかの呪術によって神を操る、もしくは擬体化することで、知人の神をおびき出して殺害していった
・人間である以上、「ヒルコ」はいずれ死んでしまう。そのため不老長寿の薬が必要
・警察署内で保管していたはずの「人魚のミイラ」が盗まれたことから、警察内部にヒルコ本人、もしくはヒルコの内通者がいる可能性が高い
ものすごく作り込まれている脚本に感服です…!
さすが黒岩さん!!
次週が楽しみすぎる!!