
【脚本】
バカリズム
【演出】
水野格 ほか
【プロデューサー】
小野玲奈 ほか
【キャスト】
市川実日子、鈴木杏、平岩紙、角田晃広 ほか
脚本は、芸人のバカリズムが手掛けます。
バカリズム脚本といえば、2023年1月期に放送され話題を集めた『ブラシュアップライフ』。
今回はその『ブラシュアップライフ』チームが再集結するということで話題を集めています!
今回も、原作なしのバカリズムによる完全オリジナル作品。
ザテレビジョンドラマアカデミー賞をはじめ、数々のドラマ賞を総なめした『ブラシュアップライフ』に続く傑作ドラマとなるのでしょうか?
この記事では、
1月期最注目のドラマ『ホットスポット』の各話あらすじと、感想レビューを書いていきます!
もくじ
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(予告)
富士山麓のとある町には、 地球外生命体が潜んでいた!
ビジネスホテルで働くシングルマザー遠藤清美(市川実日子)41歳。
ある日、彼女はひょんなことから宇宙人と遭遇し…!?
小さな田舎町で不思議な出来事が 起こったり起こらなかったりする、 バカリズム脚本 地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー!
引用元:Tver
バカリズムワールド炸裂の予感!
バカリズム脚本の醍醐味と言えば「雑談」。
視聴者がつい画面の向こうで「あるある~!」となる話のネタを入れ込むのがお得意です。
前作『ブラシュアップライフ』では、
平成初期にやっていたテレビドラマやバラエティー番組をセリフに盛り込んだり、
30代が聴いたら「懐かしい~!青春~!」と思わず反応してしまう楽曲が、ドラマ内で何度も流れていましたね。
今作も予告映像を見る限り、「雑談」は健在の模様。
仲良し女子3人組のゆる~いトークが楽しみです♪
そして、そんな”あるある”な「日常」の中に「非日常」のスパイスを潜り込ませる天才がバカリズム!
今作ではなんと宇宙人が人間界に紛れ込んでいて…??
宇宙人と人間がどんなふうに交わっていくのでしょうか。
キャストも最高!
主演は市川実日子さん。
名脇役としていくつものドラマや映画に出演する女優さんです。
最近ではフジテレビのショートドラマ『月とケーキ』や、BS松竹東急の『À Table!〜ノスタルジックな休日〜』で主演を務めていましたが、ここにきてキー局ゴールデン帯ドラマの主演に大抜擢!
実力派女優によるコミカルな演技に期待したいですね。
脇を固めるキャストには、夏帆さん、木南晴夏さん、野呂佳代さん、田中直樹さんといった『ブラシュアップライフ』に出演していた面々が勢ぞろい!
さらに、2024年1月3日に「新春ドラマスペシャル」として日本テレビ系で放送されたバカリズム脚本によるドラマ作品『侵入者たちの晩餐』に出演していた、菊地凛子さん、平岩紙さん、角田晃広さん、池松壮亮さんの出演も決まっています!
そして今回、バカリズム脚本作品に初挑戦するのが鈴木杏さん。
はたしてどんなキャラクターを演じてくれるのでしょうか?
ホットスポット あらすじ&ネタバレ感想レビュー(1話)
1話 あらすじ
地元のビジネスホテルで働く遠藤清美(市川実日子)41歳。
支配人の奥田(田中直樹)の元、同僚の由美(夏帆)、えり(坂井真紀)、 高橋(角田晃広)らと平凡な日々を過ごしていた。
そんなある日、清美は交通事故に遭いそうになり…間一髪のところで宇宙人に命を救われる。
絶対に他言無用の“その秘密”を、 我慢できずに幼馴染の葉月(鈴木杏)と美波(平岩紙)に話してしまったことから、 平凡だった清美の日常が変わり始める…!
引用元:Tver
1話 感想レビュー
想像通りの面白い脚本。
こんなに「あるある」を巧みに組み込んだ、コントのような、でもリアルな会話劇を描けるのはバカリズムしかいません!
主演・市川実日子さんの演技が光る
長年、バイプレイヤーとして映画やドラマを支えてきた市川実日子さんを主役に抜擢して大正解!
表情や間の取り方、セリフの言い方で、清美の心情を見事に表現していました。
たとえば。
フロントでチェックアウト業務をしている時のこと。
同僚の由美からふいに、「実はこの前お客さんからルーチェン(ルームチェンジ)を頼まれて~」という話を切り出された清美。
ところが、ぽつぽつフロントに来るお客さんの対応するたび、ちょいちょい弓の話は中断されます。
なかなか先に進まなくて、じれったい思いをする清美。
”じれったい”という気持ちや、”話の先が気になるけど仕事も大事だよね”という気持ち。
そういった表現を仕草さ、表情、セリフの言い方で巧みに表現されていた市川さん。さすがです。
さらに特筆すべきシーンは、
清美が同僚の高橋から「実は俺、宇宙人なのね」と打ち明けられるシーン。
休憩室にて。
高橋「実は俺、宇宙人なのね」
(間)
清美「ん?」
高橋「いやあの、宇宙人なのよ。だから、ちょっと内緒にしてもらいたいんだよね」
(間)
清美「はぁ(笑顔になり、)ふっ。わかりました、内緒にします」
(にこやかにお辞儀をして、その場から去ろうとする清美)
高橋「ちょっとまって!俺なんか今、ヤバい人みたいになってるよね?」
(間)
清美「(笑顔で、)そんなことはないですよ」
高橋「いやいや、やばいこと言い出したと思ってすぐに切り上げたよね?」
清美「あはっ、いえ」
(笑顔で手を横に振り、その場から去ろうとする清美)
バカリズムの描くセリフ。
市川さんの表情や間の取り方やセリフの言い方。
二人の巧みなテクニックによって、思わずクスっと笑ってしまった。
これぞバカリズムドラマの真骨頂。
伏線
バカリズム脚本のもう一つの面白さと言えば、細かく張り巡らされた「伏線」。
1話の伏線は、
・温泉に入る親子
・鼻水をすする子
・朝、ホテルのアメニティである「温泉化粧水」を顔に塗る清美の娘・若葉
・山梨県内にある小中学校の校庭に突如描かれた、まるで「ナスカの地上絵」のような謎の絵に関する話
・清掃スタッフ中本のSNSをこっそりフォローしている清美
・ホテルの常連客
・「ホテルの備品を持ち出す客がいる」という話
・高橋は「宇宙人の父」と「人間の母」から生まれた宇宙人のハーフ
・少なくとも宇宙人ハーフの高橋は、「能力」を使うと副反応が出る
1話できちんと解消された伏線は3つ。
まず、ホテルの備品を持ち出していたのは清掃スタッフの中本だったこと。
犯行の理由について中本は「私シングルマザーなんです。生活が大変で」と清美に語っていた。
しかし清美は中本がシングルマザーではないことを知っていた。
なぜなら、清美は中本のSNSをこっそりフォローしていて、中本が独身であることを知っていたから。
2つ目は、「温泉」(もしかしたら富士山の麓にある温泉)が、宇宙人(もしくは宇宙人ハーフ)の副反応などを癒す効果があるということ。
「能力」を使ったことによる副反応で、鼻水が止まらなくなってしまった高橋だったが、温泉に浸かった途端に症状が改善。鼻水は止まった。
3つ目は、冒頭に登場した親子が宇宙人であるということ。
温泉にやって来た父親と息子。息子の方は鼻をすすっている。
ところが、温泉に浸かった途端、息子の鼻水は収まった。
このシーンから、親子が宇宙人であることがわかる。
この先に予想される伏線回収
①清美の娘・若葉が、実は宇宙人とのハーフ(もしくはクウォーター)である可能性がある。
★冒頭シーン。若葉が学校に出かける前、ホテルのアメニティ「温泉化粧水」を顔に塗るシーンがわざわざ入る。
(※もしかしたら単純に、「客室で使われなかったアメニティを持って帰っていいのは、地味に家計的に助かる」という伏線回収なだけかもしれないが)
★高橋が「宇宙人」と「人間」のハーフであるということは、宇宙人と人間の間で子どもを作ることができることが明らかになった
★知らず知らずのうちに宇宙人や宇宙人ハーフと結婚している可能性があるのでは?
清美も、相手が宇宙人と知らずに若葉を妊娠した可能性も考えられる。
②3か月前からホテルに宿泊している村上が、ナスカの地上絵を描いてる可能性がある。
★ここ最近、次々と県内の学校の校庭に「ナスカの地上絵」のようなものが描かれているという事件と、村上が宿泊している期間が重なるのでは?(あと、村上も猫背な気がする)
★清美は、昔も同様の事件(その時は数字が描かれていた)があったと話している。
ただし、清美自身はリアルタイムではなく聞きかじり程度しか知らないらしい。
清美がリアルタイムではないってことは40年前くらいの話?
70歳前後であろう村上なら、その時代でもすでに成人してるはずで、過去の事件も村上が起こしたと考えられなくもない?
張り巡らされる伏線に、面白い会話劇。
2話以降も目が離せません!
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(2話)
2話 あらすじ
遠藤清美(市川実日子)は職場の同僚の高橋(角田晃広)が宇宙人ということを幼馴染の葉月(鈴木杏)と美波(平岩紙)に話してしまい…。
ある日、清美たちはランチをしながら互いの近況報告。美波は最近テレビの街頭インタビューを受けたらしい。
小学校で教師をしている葉月は、今後の教師生命が危ぶまれる面倒なトラブルに巻き込まれていると言う。
清美は葉月のピンチを解決するため、宇宙人・高橋の力を借りるお願いをするが…。
引用元;Tver
2話 感想レビュー
富士山は静岡と山梨どっちのものか論争
よくある都道府県問題「富士山は静岡のものか山梨のものか」。
永遠と繰り返される議論ではあるが、実は地元住民たちにとっては「どっちでもいい」ことらしい。
わかる。
埼玉県出身の身から言わせてもらえば、「埼玉と千葉はどっちが上だと思いますか?」とか、「埼玉と神奈川はどっちの方が上ですか?」という議論があるけど、総じて「どっちが上でもいい」という意見だし。
で、清美の幼馴染・美波はこの「富士山は静岡のものか山梨のものか」という街頭インタビューを受けた。
そこで美波は、どっちでもいいと思いつつも、「絶対山梨のものでしょぉ」と答えたのだそうだ。
清美はすかさず「絶対そこまで思ってないでしょ」とツッコむ。
それに対して美波は「それじゃあ使われないじゃん」と返答。
これもわかる。街頭インタビューとか受けたことないけど。
普段はまったく気にしてないことでも、いざテレビのインタビューで「どう思いますか?」と質問されたら、気を利かせて「そりゃあ千葉より断然埼玉の方が上です!」と答えると思う。
なんとなく制作側の意図を汲んじゃう気がする。どうせならテレビに映りたいし。
しかもこの街頭インタビュー、清美の同僚・由美も受けていて、美波同様、内心はどっちでもいいと思いながらも制作の意図を汲んで「山梨のものです」と答えたらしい。
みんな考えることは同じだ。
そしていざ街頭インタビューが放送される日。
清美は娘の若葉と番組を観ていると、「富士山は山梨のものか静岡のものか」という議題のインタビューが流れた。
がしかし。
美波も由美もテレビに映ることはなかった。
しかもこともあろうに、テレビで取り上げていた回答はまさかの「ぶっちゃけどっちでもいい」だった。
ああ、人生とはそんなものだ。
「こう言えばコメントをテレビで使われる」とか、「こう呟けばSNSでバズる」とか、余計な気をまわし過ぎた結果何にもならないことばかりだ。
相手側の気持ちを想像して本音を隠すくらいなら、率直な意見を言った方が案外いいのかもしれない。
人生の教訓をほのかに教えてくれていたような気がする。
さすが芸人・角田さんのツッコミ力
密かに感心していることがある。
それは宇宙人・高橋演じる角田さんのツッコミだ。
清美から「体育館の天井に挟まってしまったバレーボールを取ってほしい」という、しょうもないお願いをされ、「嫌だよ」と素直に答える高橋。
そんな高橋に対して清美は、「体育館の天井にバレーボールが挟まっていることがどれほど幼馴染・葉月の心を苦しめることになるか」を真面目に訴えて食い下がる。
なんとか高橋に「イエス」と言わせたい清美は話をどんどん飛躍させていき、高橋は都度「業者に頼めばいいじゃない」「いやいやいや、そうはならないでしょ」「上見なきゃいいだけでしょ」とツッコみを挟む。
まるでコントのようなボケとツッコミだ。
そして役者経験があるからこそ、声を大にして言いたい。ボケよりもツッコミの方がはるかに難しい!!
セリフがツッコミばかりだと一本調子になりやすい。
なのでツッコミセリフばかりの役をこなすのは、俳優さんといえど相当難易度が高いと思うのだ。
ツッコミが上手な俳優さんといえば思い浮かべるのは誰だろう。大泉洋さん、ムロツヨシさん、佐藤二朗さん…といったところだろうか。
角田さんはそこに入ってくるくらい上手だと思う。
とくに清美たち幼馴染3人と高橋の掛け合いシーンは最高。
普通ボケとツッコミのラリーが延々と繰り返されれば、観ている側もちょっとウンザリしてくる。
でも角田さんのツッコミが一本調子じゃないからずっと面白い。
「ナスカの地上絵」的な絵の犯人は宿泊客・村上ではなかった
2話で解消された伏線は、校庭に描かれた「ナスカの地上絵」的な絵を描いた犯人が判明したこと。
僕は清美の勤めるホテルに長期宿泊する、小日向文世さん演じる村上が怪しいと睨んでいたのだが全然違った。
犯人は役名のない単なるモブの若者だった。
なんだよ!
2話の冒頭にも謎の人物の足元カットがあったのに~。伏線かと思ったのに~。こんな考察崩しがあるのか~と、すっかり拍子抜けしちゃいました。
犯人たちのセリフの「なんか意味ありげなものにしてみた。勝手に考察とかしやすいようにね。実際まんまと宇宙人の仕業って騒いでる奴いるしね。思うつぼだね」にグサグサ。
まさに思うつぼでしたよ。まんまと宇宙人・村上(仮)が犯人かと考察しちゃいましたよ。
そして2話のラスト、『富士山は静岡のものか山梨のものか論争』のオチとして<制作側の意図を汲んでも、思い通りの未来にはならないよ>というメッセージを受け取ったとき、さらに打ちのめされました。
「きっとこの人が犯人じゃないかな~」なんて制作側の意図を詮索して考察してみたところで、そう簡単に予想通りの展開になんてならないよと、バカリズムさんにもてあそばれた感覚。
してやられたな~。
※追記
Yahoo!ニュースで衝撃の伏線が発覚!!
(記事抜粋)
…すると同じタイミングで、校庭に謎の絵を描く犯人がやってきて、校庭に謎文字を書き出す。
これを見た高橋は、落としたバレーボールを次々犯人にぶつけて倒し、犯人逮捕に尽力。無事に警察に引き渡した。
実はこの犯人、1話で清美がファミレスで高橋と葉月、美波を引き合わせた時に来店していた4人組。高橋は席を外して清美たちの会話を遠くから聞くという宇宙人技を披露するシーンがあるも、そこで聞き耳をたてたときに、男性の声で「地上絵」とささやいているのも高橋の耳に聞こえていた…。
引用元:Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/articles/7e3f755bb5ee1bbcb5d42c89d651c505e62dfe1a)
えー?!
地上絵の犯人、ただのモブ男たちと思いきや、実は1話のファミレスシーンにいただと?!!
ということでさっそく1話を見返してみると…いました!!犯人たち!
31分20秒頃に、ぞろぞろとファミレスに入店してきました!
しかもそのあと、高橋が宇宙人の能力披露のため、聴力を高めている時にしっかり「地上絵」という声も聞こえていました…!!
ぜんっぜん気づかなかった。
というか、さすがに言われなきゃとわからないよ!(笑)
なんにしても、「どうせ役名付きのキャストが犯人だろう」という見方をしていてはいけない。
なにが伏線になってもおかしくないという目で見るとより面白くなるかもしれません。
1話でスルーした気になることたち
ということで、ファミレスのシーンのために初回をもう一度ちゃんと見て、気になったことがあったのでピックアップ!!
・1話冒頭に登場する親子の父親と、長期宿泊客・村上と、宇宙人・高橋の3人とも似たような眼鏡をかけていること。
・清美、美波、葉月の3人とも映画『E.T』を知らないということ。
宇宙人は同じ眼鏡をかけている説。
そして清美たちの住む地域の人間は、映画『E.T』の記憶を抹消されている説。
と、これらの説が考えられます。
あと、より核心に近づいているのが、清美の娘・若葉が宇宙人説。
高橋の話では、
「うちのホテルの温泉に含まれてる成分って特殊で、その成分がうちの星の人間に有益な成分で、体を治す効力があんだよね。…逆に定期的に浸かんないと免疫力が落ちてくるんだよね」とのこと。
若葉は、朝も夜も清美の勤めるホテルの温泉成分が入った美容液を塗っている。
普通中学生くらいの子がそんなに美容液、朝も晩も塗るだろうか?
温泉成分を摂取しないと免疫が落ちるから塗らないといけないのではないか?
まぁ深読みしたところで、その予想が当たることは少ないのかもしれませんがね…。(笑)
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(3話)
3話 あらすじ
土曜日の昼下がり、清美(市川実日子)、葉月(鈴木杏)、美波(平岩紙)の3人は宇宙人・高橋(角田晃広)を誘って地元の飲食店でランチ。
そこに偶然、同級生の綾乃(木南晴夏)が来店。
一緒にテーブルを囲むことになった清美たちは、幼馴染の集まりに高橋がいることの不自然さをごまかしながら、その場をやり過ごそうとするものの、不測の事態が次々発生。そのたびに綾乃の前で能力を使ってしまい…ついに正体がバレてしまう!?
引用元:Tver
3話 感想レビュー
清美たちがE.Tを知らなかった理由は、E.Tのあらすじを語らせたかったから?
『E.T』をなぜ清美、美波、葉月が3人とも知らなかったのか。
『E.T』を観た記憶を抹消された説も考えられるけど、もしかしたら『E.T』のあらすじを語らせるためだったのかもしれない。
というのも、バカリズムさんの前作『ブラシュアップライフ』でこんなことがあったのだ。
主人公が3周目の人生でテレビ局に勤めている時、自身の「やりなおし人生」をモチーフにしたドラマを制作することになった。
企画では、主人公が人生3周する中でやってきた人助けの数々を案として提出。しかし上司たちは、その案を「地味だね」とぶった切り、「友達の命を救ったとか、飛行機事故を未然に防いだとかさ~そのくらいしないとドラマになんないよ」と言う。
言われた主人公は「そんなのあるわけないだろ」と思っていたのだが、人生を5周したときにそれが現実ものとなる。実際に飛行機事故を未然に防ぎ、友だちの命を救ったのだった。
今回でいえば、『E.T』の内容をなぞることがそれなのでは?会話シーンをざっと見てみると、
美波「あれできないんですか?指ピカ―みたいな」
高橋「できないよ!普通の指だもん」
清美「え、指が光んの?」
美波「そう。そんで怪我とか治したりすんの」
清美「え~!めっちゃいいじゃん。怪我とか治せないんですか?」
高橋「治せないって」
美波「例えば、けがは無理でも顔のシミとか治せないんですか?」
高橋「それってレーザーのやつでしょ?そもそも光んないから無理だよ」
美波「じゃああれは。自転車がふわーって浮くやつ」
高橋「いや、できるわけないじゃない」
清美「え、自転車が浮くの?」
美波「そう。なんか最後、主人公がETをかごに乗せて逃げんのね」
清美「誰から?」
美波「なんか政府の機関みたいな人たち。それで最後、自転車ごとうわーって浮いて空飛ぶの」
高橋「名シーンだよね。現実には無理だけど」
清美「でも政府に追われたらさすがに高橋さんも浮くんじゃないですか?」
美波「ああ、火事場の馬鹿力的な?」
高橋「いや浮かないよ。地上で逃げ切って終わりだよ」
「できないよ」って言っていたことが、後々できちゃってたという伏線になってそうな予感。
とくに、「政府の機関みたいな人たちに追われて自転車ごとうわーって浮く」とかありそう。高橋、政府の機関に宇宙人ってことがバレて追われそう。で、火事場の馬鹿力で自転車ごと浮いて逃げそう。それを見ていた清美たちは、この時の会話を思い出して「いや、やってんじゃん!」というオチまで想像できる。
ともかく、もし『E.T』のシーンをなぞるのだとしたら、『E.T』というものを知らない視聴者に、ざっくりしたあらすじを知らせておく必要がある。さらに伏線を効かせるためには、高橋が「そんなことできないよ」というシーンを挟んだ方がより効果的だ。
幼馴染3人が『E.T』を知らないという設定にすれば、『E.T』を観た美波が、清美と葉月にあらすじを語りつつ、高橋に「できないんですか?」と質問する件に違和感がない。…勘繰りすぎだろうか?
浅田市長選立候補・梅本雅子が物語を動かす予感
忘れてならないのは、幼馴染3人と宇宙人・高橋の緩やかな会話が繰り広げられている一方で、浅田市では市長選が刻々と進んでいるということだ。
1話冒頭でも、朝の支度を慌ただしくする清美と若葉の横で、テレビでは市長選の特集を放送していたし、3話冒頭でも、清美が出勤のために自転車でホテルへ向かっている横を、「梅本雅子をよろしくお願いします!」というやかましいアナウンスの選挙カーが通り過ぎていく。
清美たちの物語の裏でひっそり行われている市長選だが、今後この市長選、ひいては梅本雅子が物語を大きく動かしていくことになるのでは?と睨んでいる。
まず1話に話を戻そう。
宇宙人の高橋が、美波と葉月に初めて会ったファミレスのシーンでのこと。
高橋は自分が宇宙人であることを清美たちに証明するために、様々な能力披露をしていく。そして聴力を高める能力を披露するとき、ファミレスにいる人たちの会話が色々と入ってくるのだが、その中に「じゃあ梅本さんが」「じゃあ梅本さんの指示でやってるってこと?」「その地上絵」という、いずれも男の声が紛れ込んでいるのだ。
「その地上絵」と言ったのは、おそらく2話で宇宙人・高橋が、バレーボールで仕留めた「地上絵事件」の犯人たちでしょう。
「梅本さんの指示でやってるってこと?」という声が誰の声なのかは今のところ不明だが、もしも「地上絵事件」の犯人たちの会話だったとしたら、けっこうな大事です。
もし違う人物の言葉だとしても、「梅本さんの指示でやらせた」という言い方からして、どうも良からぬ事らしい。
そしてこの梅本雅子を演じるのが菊地凛子さん。
市長選に立候補した女性の役ってだけで終わるわけがないでしょう。
もしかしたら、『E.T』でいうところの「宇宙人を追いかける政府機関」になるのが梅本雅子なのかも…?
角田さんに不憫な男を演じさせれば、右に出るものはいないかも?
3話は、とにかく不憫な高橋に何度も笑わされた回でした。
美波からスマホの保護フィルムを貼ってくれるようにお願いされた高橋は「嫌だよ」と素直に断る。それに対して美波は半ギレ。「なんでやってくれないんですか?」「もういいですよ」と、美波は高橋に強く当たる。
その光景を見ると、なんで高橋キレられてるの~と思わず同情せずにはいられない。
清美たちの幼馴染である綾乃のピンチを救ったり、SOSサインのタクシーを追いかけたり、あとで副反応が出るのに人助けをする高橋の勇敢さが素敵。ただし清美はそんな高橋にも容赦ない。
「体大丈夫ですか?」と体を心配する清美たち高橋は、「明日の夜勤で温泉に入れば治るから」と言うのだが、高橋は翌日夜のシフトに入ってないことが判明する。焦った高橋は、翌日夜のシフトに入っている清美に「変わってくれない?お願い」と懇願するのだが、「できません」と無慈悲にも断られてしまう。
体を張って人助けしたのに、シフトの一つもを変わってもらえない高橋の不憫さよ。かわいそうだけど面白い。
結局、高橋は翌日の夜にホテルの温泉に忍び込むことになった。清美の協力もあってなんとか浴室まで潜り込むことに成功した高橋だったが、そこで緊急事態。いつもは温泉に入らない支配人が「温泉に入ってくる」と言い出す。清美は必死に支配人を止めようとするが、その努力もむなしく、支配人は温泉へと向かってしまう。
そこで流れる電気グルーヴの『富士山』が最高。支配人がやってくる緊迫感を「ふっじさ~ん、ふっじさ~ん」の大音量で演出。これほどしっくりBGMはほかにないんじゃないかい?
そして高橋は、湯船の上にある天井の梁に全裸でへばりつき身を隠す。支配人は高橋に気づくことなく、温泉から出ていく。
なんとかやり過ごしてほっとした高橋は、あろうことか持っていた自分の服を全て湯船に落としてしまう。
びしょびしょに濡れた服を着て、凍えそうになりながらも夜道を帰ろうとする高橋だったが、駐輪場でブルブル震える高橋を発見した支配人が「服を乾かしなよ。温泉も入りな」と声をかけ、結果的に後ろめたさを感じることなく温泉に浸かることができたのだった…。というこの一連の流れが最高!
いい奴なのに、あまりにも不憫な高橋につい笑ってしまう。さすが角田さん。角田さんに不憫な男を演じさせたら右に出るものはいないですよ。
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(4話)
4話 あらすじ
ある日、清美(市川実日子)は仕事の前に地元のスーパーに行き、綾乃(木南晴夏)と鉢合わせる。一緒に店を出ると綾乃の電動自転車が盗まれていた…。清美はホテルに出勤すると一緒に夜勤に就く高橋(角田晃広)に宇宙人の能力を使って自転車を取り戻すようにお願いするが面倒くさがって応じて貰えない。そんな中、真夜中のホテルでトラブル続発。角部屋に霊が出没?客室のお湯が出ない?さらに町でも不可解な事件が起こり始める!
引用元:Tver
※ネタバレあらすじ
夜勤前に車でスーパーへ行った清美は、ドレッシングを買っていたかどうか忘れてしまい、何度もドレッシング売り場を往復する。結局「買ったはず」と結論づけ、ドレッシングは売り場に戻した。
そんな折、綾乃に声をかけられた清美。世間話をしながらレジへと向かうと、そこにはベテランのレジ打ち女性スタッフがいた。その女性のレジには他のレジよりも5人も多くの客が並んでいる。しかし清美は、ベテラン女性の実力を信じ彼女のレジに並ぶことに。しかし目論見は見事ハズれてしまう。
そうこうして清美と綾乃がスーパーを出ると、買ったばかりだという綾乃の電動自転車がなくなっていた。
すぐさま清美の車で警察に向かう二人。その道中、綾乃は気持ちがいいくらいの悪口を清美の車内に吐き捨てる。「ほんとっとムカつく~。こうなったら自転車戻ってこなくてもいいから、せめて後頭部掴んで水溜まりに顔つけて泥水のませた~い」といった具合に。
清美は家に帰るとすぐさま冷蔵庫を開けた。するとそこには空になったドレッシングと、ないと思っていた豆腐があった。買い物の賭けにことごとく負けた清美であった。
その日の夜、同じく夜勤の高橋と、最近大学受験のために宿泊している高校生の男の子の話題になった。そこから高橋の大学時代の話に広がる。
なんでも、能力を使って一時的に知能を上げて受験した高橋は、優秀な大学の医学部に合格したらしい。しかし知能を上げ続けることは難しく、入学してからは勉強についていけず、結局中退してしまったそうだ。
さらに頭脳系の副作用は髪が薄くなってしまうらしい。しかも温泉に入ってもハゲは治らないのだとか。
能力の話に便乗して、清美は「綾乃の自転車を能力で見つけ出せないか」と高橋にお願いする。しかし高橋には断られてしまう。
一方、高橋を宇宙人と疑う同僚の由美(夏帆)は、高橋に「趣味は何ですか?」と質問する。
高橋は「ガンプラとラジコン」と返答して、由美と清美に自力で作ったガンプラを「塗装も全部自分でやる」と自慢げに見せびらかす。
由美あがり、二人になった清美と高橋。
すると301号室から「バスルームの電球が切れた」と電話がかかってくる。
301号室は角部屋。角部屋といえば幽霊が出るとか出ないとか。そんな話をそこそこに高橋が301号室へ行く。しかし高橋は電球を替えずにすぐ戻ってくる。
高橋いわく「ベッドルームの窓から顔が見えた」らしい。仕方なく代わりに清美が電球を取り替えに行くことに。
すると清美もまた301号室のベッドルームの窓に映る女性を見る。しかしそれは霊ではなく、ベッドの上で布団をかぶる人間の女性の顔が窓に映っていただけだった。そう、301号室の男性客(吉村界人)が、無許可で女性を連れ込んでいたのだ。
とうぜん男性客には、連れの女性分の料金も払ってもらうことに。
(※清美は気づいていなかったけれど、実際に女の霊が窓に映っていました…。)
一件落着したと思った直後、今度は各部屋から「お湯にならない」という連絡が入る。なんとホテルの給湯器が作動しなくなってしまったのだ。
清美は高橋に、「能力を高めて給湯器の説明書を読んですぐさま解決してほしい」と頼む。しかし高橋は、「さっきも言ったけど頭脳系の副作用ってハゲるんだよね」と言ってやりたがらない。
そうこうしていると先ほどの301号室の客がフロントにやって来た。
もちろんシャワーが出ないことに対する苦情だった。しかも先ほどの腹いせか、「ふざけんなよ。それで二人分の宿泊代がとられんの?」「30分で目途が立たなかったら全額返金してもらうから」と無茶苦茶言ってくる。
清美は給湯器の説明書を読んでみる。すると場合にによっては清美でも直せそうだと判明。
301号室の客の思い通りにさせたくない清美は、自分で給湯器の修理を試みることに。
入水口のフィルターに汚れが溜まっていると給湯器が動かなくなることがあるそうで、清美はフィルターが汚れていることを願う。「思えば今日はドレッシングの賭けに負け、豆腐の賭けにも負けた。せめてこの賭けだけは勝ちたい、というかあいつの思い通りにはさせたくない」と。
すると願いが届いたのか、フィルターは見事汚れていた。そして汚れを掃除したところ給湯器は動き出した。清美は高橋の能力を使わずに問題を解決したのだった。
翌朝。
この日は宿泊していた受験生の受験日。しかし、こともあろうにこの受験生、部屋に受験票を忘れて行ってしまう。
清美は高橋に、ダッシュで受験票を渡しに行くようにお願いする。
高橋はしぶしぶ行くことに。するとその道中、高橋はコンビ委強盗に遭遇する。
すでに自転車で逃げていく犯人。高橋はコンビニの店員が持っていたカラーボールを受け取り、超投球でそれを投げる。
カラーボールは犯人の後頭部にクリーンヒット!しかもその衝撃で、犯人は水溜まりに頭から突っ込み泥水をすするのだった。
その後、高橋は受験生に受験票を無事渡すことができた。
あくる日。貯金会のメンバー美波(平岩紙)と葉月(鈴木杏)ご飯をする清美は、さまざまな後日談を話す。
まず受験生は無事大学に合格できたらしい。
そしてコンビニ強盗の乗っていた自転車が、スーパーで盗まれた綾乃の電動自転車であることがわかった。自転車は無事綾乃のもとに戻ったものの、カラーボールの塗料がびっしりついてしまっていた。
そこで清美は、ガンプラ作りが趣味の高橋に綾乃の自転車の塗装を依頼。能力ではない高橋の力が役立ったのだった。
4話 感想レビュー
セリフ一つ一つが見逃せない!
あらためてバカリズムさんの伏線回収力には「あっぱれ!」と言いたくなる。
まず、豆腐やドレッシングを買ったかどうか?という買い物時の賭けとか、どのレジが一番進みが早いか予想する賭けとか。日常でよくやるな~と思って観ていたわけだけど、まさかそれすらも伏線になるとは。
自転車を盗まれた綾乃の「ほんとっとムカつく~。こうなったら自転車戻ってこなくてもいいから、せめて後頭部掴んで水溜まりに顔つけて泥水のませた~い」というセリフも、高橋がしっかり回収。
また、ガンプラ作りという高橋の趣味が、カラーボールで汚れてしまった綾乃の自転車の修繕に役立ったわけで、そこも繋がるのね!と感服いたしました。
他にも、頭脳系の能力を高めると副作用でハゲるという会話も、高橋が頑なに能力を使って給湯器の説明書を読みたがらない理由に繋がっていましたね。
そして、1話で高橋が清美に「俺宇宙人なんだよね」という話をした際、宇宙人である証明するために折り曲げた10円玉。そのありえない折れ曲がり方をした10円玉を拾ってしまう由美。まさか1話の10円玉も伏線になるのだろうか?
とにかく伏線が盛沢山すぎて一言一句一挙手一投足見逃せない!
小物感のある嫌な奴を演じさせるなら吉村界人さん
301号室の嫌な客を演じたのは吉村界人さん。
僕は吉村さんの雰囲気が好きです。
今クールでは『まどか26歳、研修医やってます!』(TBS系)にもレギュラー出演していますが、こちらでもプライドが高い鼻につく研修医役を好演しています。
給湯器が故障してどうしようもないというのに、「え、シャワー浴びれないってこと?」「自分とこの設備はまともに動かないのによく二人分いただけますって偉そうに言えるよね」「1時間も待てねーよ」などとネチネチと嫌な言い方をしてくる吉村さんに、観ているこっちまでイライラ。
だからこそ、清美が30分で給湯器を直した時のスカッときたら半端なかった!!
吉村さんのムカつく演技あってこそのスカッとでしたね、あれは。
新たな展開の可能性
さて、いよいよ謎が深まってきた長期宿泊客の村上(小日向文世)。
夕暮れ時の湖に佇み、なにやら富士山をじっと見つめる村上。不穏な予感。富士山になにかあるのでしょうか?
村上がただの宿泊者でないことは想像に難くないわけで。今後何が起こるのか楽しみです!
そして。ラストに登場した池松壮亮さんと前田旺史郎さん。
次週予告で、彼らが日本テレビの人気バラエティー『月曜から夜更かし』のスタッフ役だと判明しています。
しかも市民にインタビューしていくと徐々に市の中に”超人”がいるという情報が集まってきて…??まさか宇宙人・高橋の存在が世にバレるきっかけになってしまう?!
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(5話)
5話 あらすじ
清美(市川実日子)の住む町に「月曜から夜ふかし」が富士の麓で暮らす人々の個人的ニュースを聞きにやってきた。
ディレクターの岸本(池松壮亮)はショッピングモールの前で地元の人々に取材を始めるが、大したネタが集まらない。
そんな中、インタビューを受けた綾乃(木南晴夏)の娘が宇宙人・高橋(角田晃広)の目撃情報をポロリ…。
一方、清美はホテルで由美(夏帆)に「すごいもの見つけた」と曲がった十円玉を見せられて…!
引用元:Tver
5話 感想レビュー
宇宙人・高橋の能力を目撃した人が、次々インタビューされていたのは偶然?それとも必然?
高橋はこれまで人助けのために何度か宇宙人の能力を使ってきた。そんな高橋の能力を目撃した人が、その日のうちに次々と岸本に街頭インタビューされる。これは果たして偶然だろうか?
”ドラマの都合上そうなっている”とも思える。だけどもしかしたら、そうやって制作の意図を勝手に汲んで観る視聴者を逆手に取ったトリックなのかもしれない。
考えすぎかもしれないが、バカリズムさんならやりかねない。
小野寺が宇宙人という噂話が尾ひれをつけて広がっていく
噂というのは尾ひれをつけて広がっていくものである。いつのまにか最初の原型をとどめていない話になることもざらだ。
折れ曲がった10円玉を拾った由美は「小野寺さんがやったのかも」と言い出す。さらに由美は「曲げた10円を置いていたのは内に秘めたメッセージかもしれない」と、ハラスメントがあった可能性をほのめかす。
折れ曲がった10円玉からいつのまにか、”小野寺が支配人からハラスメントを受けていた”という架空の物語が出来上がってしまう。
話はさらに飛躍していく。
インタビューをしにやってきた岸本に由美は、「小野寺さんは宇宙人かもしれない」と言い出し、それを聞いた岸本は街頭で聞いた”眼鏡をかけた瞬間移動の男”の話を思い出す。
そして気づいたときには”小野寺が宇宙人”という話になってしまった。
ものの1時間足らずで、支配人からハラスメントを受ける宇宙人・小野寺という架空の話が出来上がっていく様は実に滑稽。
高橋が宇宙人であると徐々にバレていく
小野寺に対する誤解が広がっていき、清美はさすがにまずいと思い始める。
そこで高橋に「支配人と由美ちゃんには本当のことを話しませんか?」と高橋に提案する。
しぶしぶ高橋は支配人と由美に、自分が宇宙人であることを告白する。
高橋の能力を見た支配人は、高橋が宇宙人であることを信じたのだが、由美はまったく信じなかった。あんなに「高橋さんって宇宙人だと思うんですよね」と言っていた由美なのに。
宇宙人であることが清美にバレ始めてから、すでに5人の人間に高橋の素性がバレてしまっていた。しかも由美はすぐ人に話してしまいそう。
どんどん高橋が宇宙人であるとバレていってしまうのだろうか?
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(6話)
6話 あらすじ
ある寒い夜、清美(市川実日子)ははっち(鈴木杏)とみなぷー(平岩紙)と地元の飲食店に集合。
思い出話で盛り上がっていたところ、あやにゃん(木南晴夏)から連絡があり、同級生・のんちゃん(MEGUMI)が営むスナックに遊びに行くことに。そこで出会った瑞稀(志田未来)が由美(夏帆)の幼馴染と知り、地元話に花を咲かせる。
一方、ホテルでは宇宙人・高橋(角田晃広)が由美と支配人から能力のおかわりを要求され…!?
引用元:Tver
6話 感想レビュー
高橋が宇宙人であることがあっさり広まっていく
由美は、高橋に無断で親友の瑞稀に高橋が宇宙人であることを話してしまう。その事実を隠しつつ由美は高橋に「その子本当に信用できる子なんで」「能力をその子に見せてください」と相談する。まったく1話と同じような流れ。
清美・美波・葉月もまた、高橋が宇宙人であることをうっかり綾乃に話してしまう。
そうして瞬く間に広がっていく高橋が宇宙人であるという事実。
たった1人に知られただけなのに、数週間の間で瞬く間に話が広がっていく現状を見ると、浅田市全体に噂として伝え広がるのも時間の問題だ。
本当に高橋は40年以上バレずに生きてこれたのか?
そもそもの話しなのだが、高橋は本当に40年以上もの間、自身が宇宙人であるとバレないで生きてこられたのだろうか?と疑問に思う。
なんせ高橋は人助けのために自分の能力をやすやすと使ってしまい、そのたびに簡単に目撃されてしまうわけで。
目撃者から「なんでそんなことができるの?」と問われればあっさり白状してしまうし。
本当に今回だけたまたまなのだろうか?
たとえ高橋が話していなかったとしても、他の宇宙人が口を割ることだって考えられる。
ひとたびバレればあっという間に、宇宙人が存在すると浅田市民周知の事実となりそうなものなのにそうなっていない。
ここで思い出されるのが、清美と美波と葉月が『E.T』を知らなかったことである。
もしかしたら記憶が消されているんじゃないか?という説が現実味を帯びてきた。
予想するにもしかしたら、宇宙人の存在は毎年必ずバレてしまうものなのではないだろうか?
だから年に一度、人間の記憶をリセットをする必要がある。そのリセットする日は決まっていて、たとえばそう2月23日、富士山の日に、とか。
未だに謎の新市長・梅本雅子
さて、新市長に梅本雅子が就任することになった浅田市。
清美、美波、葉月、綾乃は、梅本と偶然すれ違うシーンがあった。いよいよ梅本雅子と清美たちがクロスすることを予期させる。
同級生ののんちゃんが営むスナックを出た清美と葉月は、たまたまスナックに居合わせた中本(野呂佳代)と帰っていた。その際中本は「一緒に写真撮ろ~」と言い出す。仕方なく中本のスマホの画角に収まる清美と葉月。
3人が写真を撮っているその後ろで、なにやら挨拶を交わす女性二人。ぼやけてはっきりとはわからないが、おそらく一人は梅本雅子。もう1人はわからない。
中本の写真に後ろの二人の姿もばっちり映っているはず。そして中本はすぐさまSNSに自分の写真をアップするはず。
このことになにも意味がないわけがない。
確実に中本がSNSに上げた写真がきっかけで、梅本の身に何かが起こると予想される。
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(7話)
7話 あらすじ
2月23日「富士山の日」。フロント業務をこなしていた清美(市川実日子)は長期滞在客の村上(小日向文世)から、このホテルに泊まっている意外な理由を教えて貰い嬉しい気分に。
そんな中、「月曜から夜ふかし」の岸本D(池松壮亮)が再び町にやってくる。
前回中途半端に終わった“高速移動する小野寺くん”の真相を突き止めようとする岸本は、タクシー運転手の新証言からその正体が高橋(角田晃広)かもしれないと疑い始め…。
引用元:Tver
7話 感想レビュー
岸本Dが高橋の真相に迫っていく緊迫感
5話で「なんで岸本は企画会議の時に「宇宙人」の話をしなかったんだろう」と思っていましたが、7話で再び浅田市に訪れる伏線だったんですね。
ということで2月23日。富士山の日に岸本は三度、浅田市へとやってきましたね。
たまたま岸本たちが乗り合わせたタクシーの運転手が、まさかの前回、前々回と同じ人。
しかも!前回6話で、酔いつぶれた大柄のお客さんをホテルまで運んだタクシーを運転していたのもこの人だったんです。
えっと、ごめんなさい。タクシー運転手は浅田市にこの人しかいないんですか?!
偶然だとしたらとんでもない確立ですよ?本当にたまたまですか?
思わず心の中で突っ込んじゃいました。(笑)
さらに高橋が酔ったお客さんを担ぎ上げる様子がドライブレコーダーにバッチリ映っている始末。もはや誰かにこうなるように仕組まれているようにしか思えない…。
清美の元夫が初登場!
清美の元夫が登場しました。
僕はこの人も宇宙人じゃないかなぁと睨んでいるんですけど、ほらちょっと猫背っぽいし。
あと娘の若葉が、温泉成分入りのホテルの美容液を塗るシーンが三度登場してきたので、これはさすがに若葉も宇宙人の血が入ってる伏線でしょ。と勘繰っています。
由美の発言にヒヤヒヤ
岸本がショッピングモールで聞き込みしていたら、たまたま由美と遭遇するんですよね。
「ちょうどお話聞きたかったんです~。あの、10円だまを曲げた方がいるって言う…。あの後色んな人にお話を聞いたんですけど、それって小野寺さんじゃなくて別の方なんじゃないかなって」と、由美から情報を聞き出そうとする。
(え、由美ちゃんと隠すのかな?)
と、観てるこっちがヒヤっとしたんですけど、さすがに「あの10円だまなんか手品のヤツだったんです。だから小野寺さんも高橋さんもそういう能力とか特にないと思います」って、苦し紛れの言い訳しててホットしました。(あ、よかった由美にも誠実さがあるんだな)と。
ホテルの内と外の緩急差が滑稽
岸本は質問をやめないんですよ。酒に酔った大男をタクシーから担ぎ出すドライブレコーダー映像を見せてきたり。
ホテルの外では岸本たちが高橋の真相を追求する緊迫の状況。なのにホテルでは、清美とえりが「うちのホテルいいとこってなに?」とか「テレビ泥棒の中本がスナックで何歌ってたか当てクイズ開催」して、めちゃくちゃのほほんとしている。その緩急の差に思わず笑っちゃう。
バカリズムさん確実に狙ってやってますよね、これ。
誰かが「人を感動させるのは簡単だけど人を笑わせるのは難しい」って言ってたんですけど、『ホットスポット』はいっつも笑いながら観ちゃうんで、いやすごいことだなぁって毎回感心しちゃうんですよね。
厨二病っぽい高橋がかわいい
岸本に直接追及されまくった高橋はなんとか黙秘で逃げ切ろうとしたんですけど、岸本が車に惹かれそうになったのを高橋は思わず助けるんですよね。助けたあとの高橋がイケメンすぎて。
高橋「見てのとおりです。満足しましたか?この力が無かったら、あなた今死んでましたよね?私はあなたの命を救ったんですから、あなたも私の生活の邪魔をしないでください」
え、どこかの秘密組織ですか??
能力を使ったあとの高橋が、毎回どこぞのヒーローを気取った感じになるのなんなの??厨二病っぽくてかわいい。
怖がらせるために「自然を操れる」「物を動かすのだって簡単」と嘘をついた高橋でしたが、岸本はそれが嘘だと瞬時に見抜いて、普通に企画会議の場で、高橋の能力を暴露するんですよ。
高橋残念!
と思ったら、例のドライブレコーダー映像が消えちゃってるというトラブルが発生!え?なんで?たまたま…?
そんな不測の事態に岸本は思い出します。「事故なのか災害なのか、とにかくすごくついてないことがあなたに起こるでしょうね」という高橋の言葉を。
ビビった岸本は、これ以上高橋の追求をしないことにするっていうオチでした。
いや~、「とにかくすごくついてないことがあなたに起きる」と頑張って付け足しておいて良かったね高橋!
まさか宿泊者・村上が未来人だったとは…!
高橋と似たような眼鏡をかけている長期宿泊者の村上も、当然宇宙人だろうと思っていたのに…まさかの未来人!
いよいよ涼宮ハルヒのような展開になってきたぞ…!もしそうだとすれば、未来人、宇宙人とくれば超能力者と神的存在がいる可能性が高い。
岸本Dが入手したドライブレコーダー映像が消えていたのも”ついてない”わけではなく、超能力者によって消されたのかもしれない。
受験生・上村は、若き日の村上?
8話予告を見ると、村上は50年後の未来からやってきたそう。村上を演じる小日向文世さんは71歳。70歳の50年前なら20歳くらいだろう。
受験生・村上は18歳だろうから年齢的にバッチリだ。
しかも、2月23日に再び家族とともに泊りにやってきた上村の姿を、フロントに居合わせた村上が懐かしそうに眺める姿もあった。
村上のかけている眼鏡が高橋と似ているのは、受験票を届けてくれた恩人・高橋をリスペクトしているから?
ここにきて気になるのが1話冒頭に登場した宇宙人と思しき親子だ。
宇宙人は今のところ高橋しかおらず、もしかしたら冒頭の少年は若き日の高橋の可能性がある。
父親と同じフチの眼鏡をかける高橋。高橋と同じフチの眼鏡をかける村上。
似たような眼鏡をかけていたのはそうした繋がりなのかもしれない。
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(8話)
8話 あらすじ
清美(市川実日子)の知らない未来の話をする長期滞在客・村上(小日向文世)は50年後から来た未来人だった。
まだ誰も知らないホテルの行く末を聞いてしまった清美は、はっち(鈴木杏)とみなぷー(平岩紙)に秘密を共有。「あのホテルがなくなって一番困るのは高橋さんじゃない?」と宇宙人・高橋(角田晃広)のことを心配する。
そう、ホテルの温泉に入れなくなってしまったら、高橋の免疫力はどんどん落ちていき、やがては…。
引用元:Tver
8話 感想レビュー
超能力者登場!
しれっと瑞稀が超能力者だと判明!
まさかとは思っていましたが、もう完全に『涼宮ハルヒ』の世界線!
宇宙人、未来人、超能力者が出そろっているので、あとはハルヒ=神的存在の登場を残すのみ。
はたしてそんな存在は本当にいるのでしょうか?いたら面白いけれど。
受験生・上村は、未来人・村上の若き頃の姿だった
予想通り受験生の上村は、村上の若き日の姿でしたね。
村上は高橋が宇宙人であるということを知っていると思っていましたが、全くそんなことはなく。
単純に思い出のホテルを写真に収めたり、若き日の自分や両親の姿を見たかっただけとのこと。
とはいえ、わざわざ未来人を登場させているのにはわけがあるはず。
今後の展開では、村上が未来人であるが役立つ事のになるのでは?と想像しています。
安藤サクラさん登場
前回7話で、日テレ会議室のシーンにいた金髪女性が「安藤サクラさんでは?」とネットで話題になっていましたね。『ブラシュアップライフ』と繋がっているんじゃないか?という憶測も飛び交っていました。
ところが、8話で普通に登場した安藤サクラさん。宇宙人・高橋の母親の若かりし頃を演じていらっしゃいましたね。
ということはテレビ局にいた金髪の女性は安藤サクラさんではないのでしょうか?
それとも視聴者を弄ぶためにバカリズムさんが仕掛けたフェイク…?いずれにせよ安藤サクラさんの登場は、『ブラシュアップライフ』視聴者民にとっては胸熱なサプライズでした。
1話冒頭の父・子は幼き頃の高橋だった
さて、1話冒頭に登場した温泉に浸かる父子。子どもの方はやはり幼き頃の高橋でしたね。そして眼鏡の男性は高橋のお父さん(宇宙人)でした。
8話では高橋の生い立ちを回顧するシーンが大半を占めていましたね。
およそ100年前、人口増加や環境破壊の影響で生きてくのに必要不可欠な成分が取れなくなってしまい、元の星にいられなくなった高橋の先祖たち。そのため他の星に移動することに。その最中、スペースデブリに衝突。期せずして地球に来てしまったのだそうだ。
それから富士山の麓にある温泉に、自分たちの生存に必要な成分が含まれていることを察知。以降浅田市に住み着き、人間として生きていくことになったらしい。
高橋は自己顕示欲が強い奴じゃなかった。疑ってごめんなさい
能力を使いまくる高橋を見て、「自己顕示欲が強くてどうしようもない。絶対に清美たち以前にも自分が宇宙人であることを話してるに違いない」と思っていたのだけれど、どうもそんなことはなかったらしい。
清美を助ける前までは本当に自分が宇宙人であることは親友たちにも話さず、能力も受験のときくらいしか使ってなかったそうだ。
しかし2015年の時のこと。
高橋は母親と夜道を歩いていた。すると母親が急に転倒。その直後やってきて車に母親が轢かれてしまった。
幸い母親は骨折程度で済んだものの、ずっと能力を封印してきたために、咄嗟に能力を使って母親を救うことができなかったことにずっと心残りを感じていた高橋。
そんな折、清美が目の前で車に轢かれそうになっている場面に遭遇。咄嗟に能力を使い、清美を助けたのだった。
思わず能力を使って人を助けた高橋。そのせいで自分が宇宙人であることを話すはめになるとは想像できなかったのも無理はないですよね。
高橋の一面だけ見て、自己顕示欲が強いから能力を使いまくっちゃうんだとか思ってごめんなさい。
とはいえ、高橋はやっぱり見栄っ張りで話を盛る癖がある。
今回も、「宇宙人だからそのことで家族とかに苦労させたくないし。一生独身って決めてたからまったくそういうこと(恋愛)に興味が持てなかったんだよね」とかっこよく語った矢先、たまたま居合わせた学生時代からの幼馴染から「おう!エロ助」と声をかけられる高橋。キャバクラにしつこくしすぎて出禁を食らったことなどを暴露されていた。
ただモテないだけやないか!やっぱり自己顕示欲(すごいと言われた欲)が人一倍強いだけかい!
僕の「ごめんなさい」を返せ!
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(9話)
9話 あらすじ
清美(市川実日子)の働くホテルがもうすぐ取り壊され、宇宙人・高橋(角田晃広)の命の源である温泉がなくなってしまう。
ホテルを残してもらえるよう支配人(田中直樹)がオーナーに掛け合ってみるものの、売却の意向を覆すことはできず…。
未来人・村上(小日向文世)の話では、ホテルの跡地一帯の土地は市が買い取り、多目的施設などを建てるらしい。清美と高橋ははっち(鈴木杏)とみなぷー(平岩紙)と作戦会議を始めるが…
引用元:Tver
9話 あらすじ
温泉がなくなる不測の事態に、高橋の秘密がバラされまくる
レイクホテルは将来、市の施設になる未来がわかっている。
ホテルの温泉に入れなくなれば高橋の命に危機が迫る。
状況を解決するため、清美は美波と葉月、そして高橋を作戦会議をする。
綾乃(木南晴夏)の旦那が市の職員であることを思い出し、さっそく綾乃を呼び出すことに。
以前彩乃には、高橋が宇宙人であることをうっかりバラしてしまった3人は、一応高橋に「あやにゃんには言っても大丈夫だと思うの」と、真実を話していいか相談。
これは清美がうっかり美波と葉月に話してしまった時の流れだ。
綾乃と合流した4人。
綾乃が来て早々、高橋は「この間はどら焼きありがとうございました」と言う。すると「あ~いえいえ全然。宇宙人の方の好みとかわかんなかったですけど」と、こともなげに言い、清美と美波と葉月が気まずそうにするシーンが面白い。
事情を聞いた綾乃はすぐさま旦那に連絡。人数も多くなるし場所を変えようということになり、6話に登場したのんちゃんのスナックへ行くことに。
向かう道中、清美は「高橋さんの秘密に触れずに話を進めることはできないから、あやにゃんの旦那さんには本当のこと言った方がいいと思うです」と言い、美波は「のんちゃんのスナックを借りるわけなんで、のんちゃんにも本当のこと話した方がいいと思うんです」と言う。
これは5話で、『月曜から夜更かし』がレイクホテルに来た際、小野寺が宇宙人ではないか?という間違った噂が広まりそうになった時の状況と同じだ。
あのときは事態を収拾させるため、「支配人と由美ちゃんには高橋さんの秘密を話した方がいいと思うんです」と清美が言っていた。
見事なまでに過去の話のデジャブが繰り返される9話は、「おい、これ前も観たぞ」という可笑しみをこれでもかと摂取できる神回。
気持ち良い伏線回収
1話で高橋が清美と美波と葉月に能力を披露したファミレス。やはりあそこに彩乃の旦那がいた。
そして「梅本さんの指示で」という声のは、他でもない綾乃の旦那の声だったのだ。
旦那の話では、「上司のデスクあったリストに、公表前の事業計画をどこの事業者に発注するかが記載されていた」とのこと。しかし本来、計画が公表される前に業者が決まっていることはありえないことらしい。つまり不正の可能性がある。
旦那の上司は「梅本雅子の指示で」不正をやっているのではないか?ということだった。
旦那の話では、レイクホテルの売買が済む前から建築計画が動き出していること。さらにその土地の買取価格が相場よりも37000万円も高い1億円だというのだ。
「ホテルオーナーの原口と梅本雅子はつながっており、市が土地を1億円で買い取る見返りに、原口から個人的に梅本へ賄賂が渡される話になっているのでは?」と旦那は話す。
話を聞いた葉月は、ふいにテレビ泥棒・中本から送られてきた写真の話を切り出す。
6話で、中本に「一緒に撮りましょうよ!」と誘われた清美と葉月。強引に自撮りさせられていた背後にいた2人の影。あれはやはり梅本とオーナーだったのだ!
1話のファミレスの件と中本の写真の件が一気に回収される気持ち良い展開!
梅本雅子の不正を暴き、ホテル解体を阻止することに決めた清美たちだった。
未来人・村上の話しでは、市の施設ができてしまったあとは景観が悪くなってしまったそう。
思いがけず行政の不正を暴き、ひいては市の未来を守ることになった清美たち。
大切な人を救いたいという想いが、結果的に街のためになるという展開は『ブラシュアップライフ』にも通じる胸熱展開!
2話と3話のデジャブも!
ホテルオーナー原口の事務所に、梅本市長が行った不正の証拠となる資料があるのでは?という話になり、高橋が夜中に事務所に忍び込み、資料を盗み出すことになった。
これは2話で、高橋が学校に忍び込むときのデジャブだ。
ただし今回車で待機するのは清美、美波、葉月だけではない。
超能力でセキュリティを解除させるために瑞稀も参戦。ついでに由美も見守りにやってきた。二人が清美の車に乗っているので、綾乃も車を出し、美波と葉月ともう1人…ってどちら様ですか?!
バカリズムさん脚本ドラマ御用達女優・山田真歩さん。なんだかしれっといるけど。急に参戦してる??いや、え、なにか見逃した?
女性についての紹介はないが、話を聞いているとどうやら清美と美波と綾乃とのんちゃんの同級生らしいことはわかる。にしても誰?!
一方、事務所に忍び込んだ高橋は資料を探すが見つからない。
そこへセキュリティ会社のスタッフがやってきてしまう。さらにセキュリティ会社から連絡を受けたと思われる原口までも事務所に駆け付けてしまう。
高橋絶対絶命のピンチ!そしてBGMに流れる電気グルーヴの『富士山』。
これは3話で、能力を使いすぎた高橋が、ホテルの温泉に忍び込んだときと同じ状況。あの時は、高橋が無断で温泉に入ったことが支配人にバレないかヒヤヒヤしたものです。
今後の展開妄想:清美の元旦那がタイムリーパー説
レイクホテルの前にやってきた”F”のキーホルダーがついたバッグの人物。あれは清美の元旦那かもしれない。
たとえばこんな仮説はどうだろう?
清美の元旦那は、清美を助けるために何度もタイムリープしているとか。
視聴者は、1話から同じ時間軸が続いていると思っていた。
しかしもし、複数の時間軸を同時に見せられているとしたら…?
急に綾乃の車に乗っていた女性。いくらなんでも唐突過ぎる登場だ。
普通に考えると高橋の件を知っていなければそこにいるはずがない。しかし彼女が出てくるストーリーはこれまでなかった。
つまりどこかの時点から彼女が出てくる世界線と、彼女が出てこない世界線が存在しているのではないだろうか?
たとえば。
事務所に忍び込むことで話がまとまり、清美は高橋と美波と葉月を車に乗せて帰っていた。ところがそこで事故に巻き込まれてしまう。
旦那はすぐさま過去に戻り、清美が事故を起こさない未来をつくろうとした。そのためには、あの突如現れた女性の存在が急遽必要だったとか?
今後の展開妄想:すでに中本が不正資料を盗み出している?
不正資料が入っていそうな引き出しには鍵がかかっていました。
高橋は結局資料を盗み出すことに失敗してしまうのではないだろうか?
どうしたらいいんだ?と、のんちゃんのお店に集合した清美たちが悩んでいたところにテレビ泥棒・中本が登場。
なりゆきで中本に、「市長とオーナーの不正を暴きたいんだよね」というようなことを話したら、「あ!そういえば!この間これ、たまたま拾っちゃって~。もしかして不正の証拠資料かも?私もあのオーナーにクビにされてムカついてたんで、これ、よかったら使ってください!」とか平気で言いそう。(笑)
「絶対盗み出したよね?やってることは犯罪だけど、私たちも同じことしようとしていたわけだし。今回ばかりは中本さんのおかげで不正の証拠がつかめたので何も言わない。最低だけど」と清美が心の中で呟きそう。
不正の証拠書類をネタにホテル解体の話は白紙になるとか?
最終回直前まで謎を投入して考察を楽しませてくれるバカリズムさん。
はたして次回、どんなラストを迎えるのでしょうか?
ホットスポット あらすじ&感想レビュー(最終話)
最終話 あらすじ
清美(市川実日子)はホテルのオーナーと市長(菊地凛子)の不正を暴き、ホテルの売却を阻止して、宇宙人・高橋(角田晃広)を救おうとする。
清美、はっち(鈴木杏)、みなぷー(平岩紙)たちが見守る中、高橋自らオーナーの事務所に忍び込み、不正の証拠を手に入れようとするが、オーナーが駆けつけ絶体絶命のピンチに…!
さらに市長の不正を暴かないと、町は荒廃していくらしい!清美たちは、高橋と地元の未来を変えられるか!?
引用元:Tver
最終話 感想レビュー
思いのほか普通に梅本のと原口の不正を明るみにしていた
テレビ泥棒の中本が、原口の事務所に忍び込んで不正資料を盗み出してるかも?!など予想をしておりましたが全然違いました!
車の中で金を引き渡す梅本市長とオーナーの原口を閉じ込め、警察に突き出すという正当な方法で解決!
高橋が車をガムテープグルグル巻きにする姿はまるで、クモの糸で敵を一網打尽するスパイダーマン!
最後はしっかりポーズを決めてましたね!
怒涛の伏線回収!
★E.Tの名シーン「空飛ぶ自転車」を高橋が意図せずオマージュ。
かねてよりE.Tの話題がよく上がっていたので、最終回では政府機関から逃げる宇宙人高橋がE.Tのように自転車で空を飛ぶのでは?と予想しておりました。
そして最終回!自転車こそ乗っていませんでしたが、原口や警備会社のスタッフから逃げるために跳躍を駆使して空を舞う高橋。月をバックに空飛ぶ様はまさにE.T!やっぱりバカリズムさんはこのシーンを描きたかったんでしょうね。
★301号室の幽霊登場!
4話で、301号室の窓に女性の幽霊が映っていた!と話題になっていましたけど、まさか最終回で現れるとは…!
寝ようとしている高橋の肩を、幽霊がトントンして驚かそうとしたら高橋がガチギレ。怒られたショックで幽霊が消えちゃうという謎のオチ。(笑)こういった細かい伏線もきちんと回収して抜かりない。
★未来人・村上の遺産を受け取ったのは小野寺!
「長期宿泊しているってことは、村上はきっと金持ちだろう…」そう勘繰っていた清美や由美は、遺産をもらうために誰よりも村上に優しく接している、というくだりがありましたが、この遺産相続争いもしっかり回収!
実は本当にお金をコツコツ貯めておいた村上。彼はお金を金に変え、50年の未来から持ってきます。そして、「君には一番お世話になったから。これでレイクホテルを買い取ってオーナーになって」と小野寺に財産を託すというまさかのオチでした。
★清美の娘はやっぱり宇宙人だった!
睨んでいた通り、清美の娘が化粧水を塗るシーンは宇宙人であることをにおわせる伏線でしたね。回収されてスッキリ!
考察肩透かし
★何の脈略もなく、突然綾乃の運転する車に乗っていた謎の女性・直美。
もしかして彼女が存在する世界線と存在しない世界線を描いて、パラレルワールドが存在することを匂わせてる!と深読みしてたのですが全然違いました。(笑)
ただ単純に美波が、高橋が宇宙人であることは伏せた上で「今晩同級生と集まるから直美も来れば~」と誘っていただけというオチ。なんだよ!無駄に考察したわ!
ちなみにここで高橋は、もはや自分が宇宙人であることが周囲にバレていくことに、何の抵抗もなくなっている。なんなら、「(直美には)宇宙人だってことは絶対に言わないんで」と言う美波に対して高橋は、「いや、もう言って~。逆にモヤモヤするから」と、真実を直美に打ち明けるよう催促し始めちゃう。(笑)
いいのかよ?!と思わずツッコンでしまった。
★「F」のキーホルダー。
浅田市の前市長?富士山の化身?清美の元旦那?と憶測が広がっていましたが全然見当違い。誰でもなかった。(笑)タイムリーパーを名乗って、清美と高橋にホテルの売却を食い止めるように依頼するだけの男でした。
重要な人物と匂わせて実は全然重要じゃなかったっていう、『ブラシュアップライフ』でいうところの浅野忠信さん的オチ。きっとバカリズムさんこのオチが好きなんでしょうね。(笑)
僕が思う『ホットスポット』の魅力
『ホットスポット』を観ているといつも思っていたことがある。
それは、「他人と関わることは煩わしいことも多い。だけどそれと同じくらい愛おしいことも多い」ということ。
なんだかんだで高橋と仲良くお喋りする清美、葉月、美波を見ているとそう思わずにはいられなかった。
ネットやサブスクの普及によって一人でいても楽しめるようになった。
人と関わらなくてもいくらでも暇は潰せる。
それでもやっぱり、人とくだらないことをくっちゃべっている時間の楽しさには敵わないんだよなぁ。
明日誰かとダラダラくっちゃべりたくなる、そんななんでもない日常が愛おしいなと思わせてくれるところが、このドラマの一番の魅力かなと思います!